坂本花織、半年遅れの卒業式  今後は『フリーター・スケーターです』

  フィギュアスケート女子で世界選手権2連覇中の坂本花織(23)=シスメックス=が30日、神戸市の神戸学院大有瀬キャンパスで同大の『前期学位授与式』(卒業式)に出席。多忙な競技生活と学業を両立しながら、在学4年の今春から半年遅れて卒業した

 

  経営学部経営学科の代表として中村恵学長から卒業証書と、スポーツ活動で大学に貢献したとして『学長賞』を受けた坂本は、『入学時は4年で卒業のつもりだった。半年延びたが(卒業は)すごくうれしい』と笑顔。同学部ではスポーツマネジメントなどを学び、兵庫県スケート連盟の運営についても調査したという。北京五輪銅メダル、世界選手権2連覇など大躍進した4年半は『むっちゃ早かった』と振り返り、昨秋に初めて参加した学園祭を一番の思い出に挙げた

 

  26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪を目指して、今後は競技に専念する。在学中から早朝、昼、夜の3部練習をこなしてきたが、さらに『(リンクの貸し切りではなく)一般営業(時間)でも滑り込みたい』と、練習時間を増やす意向。オフに強化練習を行っているカナダ・モントリオールでは『スケートが本当に下手だと感じる』と言い、ジャンプ以外の『スケーティングやスピンを徹底的にやりたい』と、演技の完成度を一層高めていくという

 

  今季は世界選手権3連覇を見据える。海外初戦となった9月のオータムクラシックは優勝。10月はジャパンオープン(7日、さいたま)をへてGPシリーズ初戦のスケートカナダ(27日開幕)へ挑む。今後は『フリーター・スケーターです』と冗談めかした坂本だが、学生生活の終わりとともに、すべての時間を練習に注ぎ込む覚悟を固めている