最後に、2018年の抱負は?

 

今年2018年は、お陰様にて、芸道40周年を迎えることが出来ました。節目として10月26日金曜夜18:00開演 国立能楽堂 「芸道40周年記念山井綱雄之會」にて、能「蝉丸」をプロデュースと主演をします。先ほども触れましたが、能楽界のスターである観世流の梅若紀彰さんが「僕の舞台に出てください」とオファーを出したところ、快く出演してくださることになりました。紀彰さんの叔父様は人間国宝である梅若実先生で、現代能楽界最高の演者です。その方の後継者であります。梅若という家はとても歴史があり京都の丹波出身の家で800年ほどの歴史があると言われています。紀彰さんはその次の当主になられる人です。

 

能「蝉丸」での、「蝉丸」というのは弟でその役を紀彰さんが、姉の「逆髪」役を私が勤めます。身体的ハンディキャップの為に、捨てられてしまった兄弟が再開し、また別れてしまう、という悲哀の名曲です。蝉丸は天皇の子で、盲目で生まれたため、大坂山に捨てられてしまった、というかわいそうな話です。狂言の野村萬斎さんにも出ていただきます。これがひとつの区切りとしての集大成であり、このような素晴らしい方々と肩を並べてどこまで出来るか、というところをお見せしたいと思っています。

 

又、2017年は正月元旦にしたのと同様に、2018年は正月の二日に、日本で一番人気な三味線の上妻宏光さんのライブに出演しました。そういう方と一緒にできることを光栄に思います。同じ歳ということもあり、何より刺激になります。違うジャンルであっても、上妻さんはとても根性があり、これだけ売れてメジャーなレコード会社と契約をしているにも関わらず、そこに奢ることなく、若いころやっていたように三味線一本で、飲み屋などを周りお客さんに聴かせることもいつでもできる、そこでお客さんをおっと言わせる自信があると、そういう気持ちをいつも持ち続けています。そういう強さをもっている人なので一緒に共演していてもひしひしと感じます。とても励まされ刺激的な存在です。自分も能楽師をやってて良かったと思えるひとときです。

 

又、二月には、千葉県の青葉の森公園芸術文化ホールで青葉能もありました。そこでは、「夕顔」という演目でシテを勤めました。我が金春流では、この「夕顔」を、400年ぶりに復曲しました。とても歴史に残る仕事をさせて頂きました。

昨年7月には、重要無形文化財総合指定保持者の認定を受けました。

また、長男の通う中学校のPTA会長にも今年度(平成30年度)なりました()

また、能楽界でも、大きなお役をさせて頂くようになりそうです。

これからも、次の世代の伝承への努力と、私自身の芸の研鑽、そして、日本中に世界中に、「日本のこころ」を伝えていきたいと思います。

 

皆様も是非、能楽堂へ足をお運び下さいませ!!

(このスケジュール表は、昨年末から今年前半のものですが、どんどん新しい演目が入ってきているので、ブログ

https://ameblo.jp/yamaitsunao/ 

を、チェックされてください。(筆者)