庇を貸して母屋を取られる
まさにこの通りに展開している、見た目わかりやすい実例をドイツから紹介します。
Klaus Rothさん(74歳)は、シュツットガルトの南20㎞にあるEsslingen(エスリンゲン)に住んでいます。
彼は社会福祉士で2015年の難民危機の時には一生懸命難民を助けるために働きました。
難民支援グループAsylに積極的に関わって、難民の住居確保の手助けをしました。
しかし現在、24年間住んだアパートを難民の住居にするために立ち退き要求されています。
アパートは公営で、1990年代の判決により、自治体はほかに選択肢が無い場合、難民に住居を与えるため借主を追い出すことが出来るとなっているのです。
現在40人を受け入れているその村に、新たに6人の難民割当があり、評議会はRothさんのアパートに彼らを住まわせることに決定しました。
そのために彼は150㎡の部屋から半分の大きさのアパートに引っ越さなくてはいけません。
Rothさんは自治体の決定に納得できないと言っています。
彼は24年間そこに住んでいて、自分のお金で一からリフォームして随分と費用が掛かったということです。
椎間板の手術を2度受けた後は動くのに困難を生じています。
Rothさんは家賃を払ってきましたが、彼の後に入る難民は家賃を払わず無料で住みます。
村長は「もっと難民を受け入れるよう圧力を受けています。難民に住居を提供しないとはもう言えないのです。Rothさんには人を派遣して引っ越しを手伝う用意があると伝えました。」と言いました。
Rothさんは高齢にもかかわらず、現在も介護施設の運転手として働いており、他の高齢者の手助けをしています。
エスリンゲン郡には、現在1430人ほどの難民申請者が住んでいます。
15.02.2019
・https://sputniknews.com/europe/201902151072434221-germany-tenant-migrants-eviction/