『いてくれるだけでいい』ダウン症を抱えた”あずさ”が母親に送るメッセージに涙が止まらない…。 | smurt beauty lifes(美しい心と身体で心身共に健康生活)

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シェアです。

【あなたの息子は
 あなたの娘は、
 あなたの子どもになりたくて生まれてきました…】



上の娘の話です。
 
彼女が

 
「将来はたくさんの子供が欲しい。
 もしかすると私も障がいのある子を産むかもしれないね」
 

と言ってきたことがありました。私は

 
「もしそうだとしたらどうする?」
 

と尋ねました。
 
ここで再び子供たちに質問です。
さて娘はなんと答えたでしょう?
 

「どうしよう……私に育てられるかなぁ。お母さん助けてね」。  

子供たちの不安はどれも深刻です。 しかし当の娘が言ったのは思いも掛けない言葉でした。

 
「そうだとしたら面白いね。
 だっていろいろな子がいたほうが楽しいから」。

子供たちは一瞬「えっ?」と息を呑むような表情を見せます。
そうか、障がい児って面白いんだ──。
 

いままでマイナスにばかり捉えていたものをプラスの存在として見られるようになるのです。


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逆に私自身が子供たちから教わることもたくさんあります。
 
授業の中で、梓が成長していくことに伴う「親としての喜びと不安」にはどんなものがあるかを挙げてもらうくだりがあります。
 
黒板を上下半分に分けて横線を引き、上半分に喜びを、下半分に不安に思われることを書き出していきます。
 
中学生になれば勉強が分からなくなって困るのではないか。
やんちゃな子たちからいじめられるのではないか……。
 
将来に対する不安が次々と挙げられる中、こんなことを口にした子がいました。
 
「先生、真ん中の線はいらないんじゃない?」。
 
理由を尋ねると
 

 
「だって勉強が分からなくても周りの人に教えてもらい、
 分かるようになればそれが喜びになる。
 意地悪をされても、その人の優しい面に触れれば喜びに変わるから」
 

これまで二つの感情を分けて考えていたことは果たしてよかったのだろうかと自分自身の教育観を大きく揺さぶられた出来事でした。
 
子供たちのほうでも授業を通して、それぞれに何かを感じてくれているようです。
 

 
「もし将来僕に障がいのある子が生まれたら、
 きょうの授業を思い出してしっかり育てていきます」
 

と言った子。

 
「町で障がいのある人に出会ったら
 自分にできることはないか考えてみたい」
 

と言う子。  

 
「私の妹は実は障がい児学級に通っています。
 凄くわがままな妹で、喧嘩ばかりしていました。
 でもきょう家に帰ったら一緒に遊ぼうと思います」
 

と打ち明けてくれた子。
その日の晩、ご家族の方から学校へ電話がありました。
 

 
「“お母さん、なんでこの子を産んだの?”と
 私はいつも責められてばかりでした。でもきょう、
 “梓ちゃんの授業を聞いて気持ちが変わったけん、
 ちょっとは優しくできるかもしれんよ”と、
 あの子が言ってくれたんです……」。
 

涙ながらに話してくださるお母さんの声を聞きながら私も思わず胸がいっぱいになりました。



「あなたの息子は
 あなたの娘は、
 あなたの子どもになりたくて生まれてきました。
 生意気な僕を
 しっかり叱ってくれるから
 無視した私を
 諭してくれるから
 泣いている僕を
 じっと待っていてくれるから
 怒っている私の話を
 最後まで聞いてくれるから
 失敗したって
 平気、平気と笑ってくれるから
 そして一緒に泣いてくれるから
 一緒に笑ってくれるから
 おかあさん
 ぼくのおかあさんになる準備をしてくれていたんだね
 私のおかあさんになることがきまっていたんだね
 だから、ぼくは、私は、
 あなたの子どもになりたくて生まれてきました。」


授業の最後に、私は決まって上の自作の詩を朗読します。  








 自分が何かをしてあげなくちゃ、と考えていたのが、いやここにいてくれるだけでいいのだと価値観が揺さぶられるのでしょう。  


上の娘から夫との馴初めを尋ねられ、お互いに学生時代、障がい児施設でボランティアをしていたからと答えたところ

 
「あぁ、お母さんはずっと梓のお母さんになる
 準備をしていたんだね」
 

と言ってくれたことがきっかけで生まれた詩でした。  

昨年より私は特別支援学級の担任となりましたが、梓を育ててくる中で得た多くの学びが、いままさにここで生かされているように思います。  

「お母さん、準備をしていたんだね」
という娘の言葉が、より深く私の心に響いてきます。
 
 
- 是松いづみ(福岡市立百道浜小学校特別支援学級教諭)
『致知』2013年2月号「致知随想」より -
 
素晴らしいお話です。
 
確かに、ダウン症であっても、それを”個性”として捉えることができるのならば、特別視する必要がなくなるのでは?と考えられますね。
 
やはり、子供の純粋で素直な心から学ぶことが多いことを実感してしまう、そんなお話でした。
皆さんの周りに様々な障害を患っている人がいましたら、このお話を聞いて感じたことを、ぜひとも実行してみてはいかがでしょうか。



出典:幸せになるためのちょっといい話し・・・より