1か月ほど前のこと
そろばん塾に行ったら

塾の先生から

「7月いっぱいでY君が辞めると
お母さんから
連絡がありました😅」

「えっ!?😲」

「お父さんの転勤が
 急に決まって
引っ越しになったそうなんです」

驚きと同時に
最後の授業の日に
図書カードと
彼が合格する度に
賞状を持って撮った写真に
手紙を沿えて
プレゼントすることにした


彼は
昨年の6月に小3で
入校してきた

口数は少ないけれど
とっても真面目で
なにか質問すると
ちょっと恥ずかしそうに
はみかみながら答える生徒だった

「昨日の遠足のおかず
何が入ってたん?」

「僕の好きな唐揚げ😊」

宿題を出したら
どんなに疲れてても
夜遅くまでやっていたという

誰よりも時間をきちんと守り
休憩も
1回も取らずに
頑張っていた彼

もう
会えなくなるんだな…。

そう思ったら
帰り道の運転中
悲しくなって
つーと涙が頬を 伝った

出逢いがあれば
いつかきっと別れは来る

そうわかってはいるけど
想い出がたくさんある


最後の授業のあと
彼にこう言った

「たった1年という短い時間
だったけど
優太くん(仮名)に出逢えて
先生は嬉しかったよ😊
あなたは本当に真面目で真剣だから
これからもそれを生かして
素敵な大人になってください。

一期一会って、聞いたことある?
もう2度と会えないかもしれないって
思いながら
1回1回を大事にすることだよ。

1年一緒に過ごせたことは
奇跡だよ✨

今まで本当にありがとう😊

別れ際
いつも無口だった彼が
こう言ってくれた

「今まで、ありがとうございました。
ぼく、……」

お母さんが潤んだ目で

「1年間
本当にお世話になりました。
ありがとうございました。
ここへ来て
本当に良かったです

お母さんから
お菓子を頂いた

その熨斗を見ながら
こみあげてきた時間があった

「御礼」という名の想い

ありがたかった

私はこれからも
この頂いた想いを胸に
どの生徒さんにたいしても
きちんと向き合うと
改めて心した

目の当たりにしたその想いを
大切にしなければ…と
誓った


「こちらこそ
ありがとうございました。
全国に素晴らしい先生方が
たくさんいます。
せっかくここまで頑張ったんですから
いい先生を探してあげてください。」

自分の声が涙声で
震えていた

お母さんの目も
涙で潤んでいた

お互いが
泣きそうだった

一期一会の言葉を
こんなにも感じて
意識したことはない

彼が…のあと
何を伝えたかったのか
なんとなくわかった

でも
聞かなかった

通じ合う部分があったから

最後に彼に渡した手紙を
彼は
どんな思いで読んでくれただろう


よく青い服を着ていた優太くん

話しかけたときは
恥ずかしそうにしながら
はいと答えてくれた優太くん

先生さようならと
帰るときは
いつも礼儀正しく
挨拶してくれた優太くん

鉛筆忘れたので
貸してくださいと
よく言ってたね

あなたの思い出がありすぎて
先生はまだ
想い出にはできないよ。

長い歴史のなかで
あなたと出逢えた1年は
大切すぎて

これからどんな生徒さんが
入ってきても

あなたと過ごした時間は
宝物です。

優太くんからも
お母さんからも
たくさんの優しさを頂きました✨

これからもずっと
先生は
自分を曲げず
自分を偽らず
いつも謙虚に
授業を進めていくよ。

いつかどこかで
会えることがあったら
恥じないような自分で。

抱えきれないほどの
たくさんの時間をくれて
ありがとう。

どこに行っても
唯一無二の
あなたでいてください。

さようなら。


でもね。

「先生
新しい場所に行ったら
また
新しい友達が
できるかもしれない」

あなたが
最後に言った言葉は
あなたの未来を
予言しているようで

それからね。

そう思えば
未来を楽しみにできるよ✨
って
教えてもらった気がする。

それでも。

あなたがいなくなった
教室は
とっても寂しいです。