前回のブログに
同僚のK子さんが出てきた

新しい職場に行くので
まもなく 
彼女とはお別れだ
 
1年半前の6月
前に働いていた薬局に
彼女はやってきた

第一印象は
「一緒に仕事は したくない」だった

私は
彼女が好きではなかった

初出勤の日に
パーカーとジーパンで
やってきた彼女

普通はスーツでしょと
思う私に

「よろしく!」と彼女は笑った

どっちが先輩で
どっちが後輩かわからない
そんな感じの出逢いだった


私の常識は彼女の非常識で
彼女の非常識は
私の常識だった

「めんどくさい」
彼女の口癖だった

でも
頼んだ仕事は
そう言いながら
次の日には きちんと
私の机の上に置かれてあった

初日から
「なんでこんなめんどくさいことに
なっとん?」
そう言って
ばっさばっさと書類を断捨離していた

「今までのやり方ですから
唖然となる私に

「やり方変えたら、ええやろ?😊
やりやすいように」

次の日パソコンを見たら
エクセルで
わかりやすく
いろんな表が出来上がっていた

「昨日、家で作ってきたんよ」

さらっとそんな風に言った彼女に

いいとこあるんやなー。
って思い始めたのは
彼女が来てから
実に数ヶ月が立った頃だった


冬になって
咳喘息にかかり
治りかけたので出勤しようとしたら

「私が行くけん
あんたは数日まだ休んどき😏」

って休ませてくれた

そろばん塾に行くことが決まった時も
応援って感じでもなかったけど

行くときは必ず

お茶とか飲みながら
「がんばれ」って
一言興味なさそうな感じで
薬局から送り出してくれた

いつしか
一緒に広告を見ながら
安売りを調べたり
ランチに行くような仲になっていた

ひとまわり上の彼女は
いろんなことをよく知っていて
色々と教えてくれた

「自分を評価してくれるようなとこに
行き😊」

いつか
そんなことも言ってたなぁ

そんな日がくるなんて
あの頃は
思いもしなかったけど

「お疲れさん!!」

それも口癖やったな


彼女との別れが
近づいていることも知らず
気がつけば11月になっていた

新たな職場からのお誘いを知った時

「良かったやん!😄」

笑っていた

寒いときに
仕事の合間に
よくラーメンの出前を注文して
職場で食べた

フーフー言いながら
湯気の向こうの笑顔に
いつも癒されていたのは
私の方だったのかもしれない


2021年元旦

届いた年賀状には
こう書かれてあった

せっかく仲良くなれたのに
淋しくなります。

その一言に
全部詰まっているような気がした

もしかして
彼女もまた
私と同じ気持ちだったのだろうか

涙が出た


自分にとって
気が合わない人が
世の中にはたくさんいる

少し話しただけで
無理だな…と感じる人もたくさんいる

それでも

たくさんのご縁の中で

気が合う人もたくさんいる

少し話しただけで
楽しいと感じられる人が
たくさんいる


サバサバした人だ  

いつも一生懸命真面目に何かを考えている
私とは真逆の人だ

1年半という短い時間の中で
彼女と出逢ったのもまた
何か意味が
あったのかもしれない

たくさん助けてもらったし
ボソッという一言に
なんだかいつも救われた

それはいつも
的を得ていたし
元気にもなった

合わないはずだった彼女と
仲良くなれたのも
今となっては笑い話の
不思議な話だ

別れが近づいている

また会えるって
心のどこかでわかっている

でも、寂しい。

一緒に仕事をした時間が
全部懐かしい

思い返すと、せつない

次の場所での出逢いも
楽しみだけど

今は
彼女との別れに
浸っておこう
 
想いがありすぎて
まだ
想い出には出来そうにもない