マニアックな読者の皆様、こんばんは…

本日、二回目の記事なので相場雑感に関しては、御面倒ですが前記事を御参照下さい。

 

薬剤メーカーの露骨な反撃が目立ってきた昨今ですが、生産過剰の抗鬱剤を早く処分したいのか遂にテレビCMや新聞広告という洗脳手段にもってこいの伝家の宝刀を抜いて来ました。
アドバタイジングほど、大衆心理に付け込む効果が絶大な物は他にはありませんからね。

 

以下、青字部分イーライリリーHPから抜粋


「うつの痛み」疾患啓発活動

 

日本イーライリリーと塩野義製薬では、からだの痛みがうつ病の症状のひとつであることを訴求する「うつの痛み」疾患啓発活動を、テレビCM、ウェブサイト、新聞広告等で展開しています。うつ病へのより良い理解が、より適切な治療につながり、ひいては患者さんの寛解に貢献できればと考えています。

 

なんじゃらほい?ここまで来ると薬剤メーカーではなく、オーム真〇教と何ら変わらない宗教団体。

抗鬱剤の売り上げが伸び悩む中での焦りからなのか、手段を選ばなくなってきている様だ。正に、何でもありの遣りたい放題である。

 

これに関しては、余りにも稚拙な内容で論評にも値しないのでこれ以上の批評は割愛させて頂きます。

 

さて、先般、向精神薬の記事を二つほど投稿した結果「アシュトンマニュアルは難しいので、分かり易い資料は有りませんか?」というメッセが幾つか入っておりました。

本来は、個々の症状や服用期間、体格差や男女差、経済的環境によって、減薬方法は違ってくるのが当然なので、御自身で調べて欲しいのですが、どうしても参考にしたいと言うなら最大公約数的な資料位なら紹介できるかと思います。

然しながら、僕は精神科医でも薬剤師でもない門外漢…飽く迄も、自己責任において参考にして下さい。

 

  安定剤の半減期及び力価相関グラフ


 

  睡眠薬の半減期及び力価相関グラフ


 

  ベンゾジアゼピン等価換算表

成分名           mg (薬剤名)

 

アルプラゾラム        0.8(ソラナックス、コンスタン)
オキサゾラム         10(セレナ-ル)
エチゾラム          1.5(デパス)
クアゼパム          15(ドラール)
クロルジアゼポキシド     10(コントロール、バランス)
クロナゼパム         0.25(リボトリール、ランドセン)
クロチアゼパム        10(リーゼ)
クロキサゾラム        1.75(セパゾン)
ジアゼパム          5(セルシン、ホリゾン)
ゾルピデム          10(マイスリー)
タンドスピロン        25(セディール)
トフィゾパム         100(グランダキシン)
トリアゾラム         0.25(ハルシオン)
二トラゼパム         5(ネルボン、ベンザリン)
フェノバルビタール      15(フェノバール)
ブロマゼパム         3.25(レキソタン)
フルニトラゼパム       1(ロヒプノール、サイレース)
ロラゼパム          1(ワイパックス)
ロフラセプ酸エチル      1.67(メイラックス)



補足

セルシンに置換するケースが多いので5mgを基準に換算すれば分かり易い。

 

尚、半減期が短く力価の高いデパスやハルシオンは日中離脱が出現して、セルシンへの置換が難しいので、ある程度漸減できるまで、薬を変えない方がいいかも知れない。

 

然しながら、最も離脱が難しいのはネットの断薬記や書き込みから見ても分かる様にリポドリール(ランドセン)と、考えられる。

0.5mgが最低量なのに0.25mgという事は、力価が非常に高いばかりでなく、抗癲癇作用を持ち合わせているので、癲癇患者でもない場合に長期服用していた場合には予測も出来ない厳しい禁断症状が発現するリスクが高い。

恐らく、他のBZD系の置換は難しいと思われる。

 

また、経験則で言うとメイラックスは効き目がマイルドなので、心療内科以外でも安易に処方される最も認知度の高い安定剤になるが、これがかなりの曲者(強力価)で0.5mgからの減薬(僕は0.5mgからは一気に断薬したが…)はかなり厳しい離脱症状に悩まされる。

メイラックスに関しては、セルシンに置換する事で減薬→断薬は比較的スムースに行くように思われる。

 

但し、多種多剤処方されている方に関してはどの薬の離脱症状か分からなくなるので、12種類に絞って減薬に取り組むべきである。

また、メイラックス等は通常は2㎎が上限なのにネットの書き込み等では4mg処方されるケースが多くみられ、長期に服用すれば厳しい常用量依存に見舞われて気付いた時には「時既に遅し」で断薬は不可能になるであろう。

 

※上記補足は飽く迄も、僕の主観なので離脱症状には大きな個人差があるのは言うまでもなく、減薬→断薬は自身の身体や環境を考慮して慎重に行って下さい。

また、無理に断薬すると却って症状が悪化するケースもあるので柔軟に対応して下さい。

決して向精神薬服用者全般に断薬する事を推奨するものではなく、常用量依存に陥ってどうしようもなく断薬を決意した人のみ参考して頂くものです。

 

最後に、以前にもご案内した断薬成功に付いて僕なりの留意点を述べて置きますのでご参考下さい。

1
:眠れない日が続いても「眠れない。明日は仕事なのにどうしよう?」とか余り神経質に考えない。
無論、物理的に車の運転などは無理なので、仕事で必要なら他の人に代わって貰うか仕事を休む。
経済的な問題も出て来るでしょうが、優先すべきは自分の体なので離職する勇気も必要かもしれません。

仮に、どうしても離職が出来ない場合は長期計画で漸減していく方法がいいかと思います。

2
:自分の好きな趣味に勤しむ。

離脱中は覚醒時にも苦痛が伴いますが、離脱症状だと割り切って音楽を聴いたり、DVDの洋画を見たり、歩けるようなら散歩も離脱を促進してくれます。但し、気分が乗らなければ横になってボーっと過ごすのもいいでしょう。

ある程度、苦痛が軽減したらサウナなどで汗をかいて新陳代謝を促進するのも効果があります。
また、断薬に向かい計画を立てるのは重要ですが、杓子定規に考えずに柔軟に対応するのがベターです。

3
:一度、減薬を始めたならなるべく離脱症状や向精神薬に関するサイトにはアクセスしない…ネガティブな情報が多いので却って心が折れて失敗する危惧があります。

下手に脳裏にその苦痛が焼き付いてしまうと、離脱の妨げになる様に思います。

実際に、断薬してから禁断症状が落ち着くまでは一切向精神薬関連のネット検索や閲覧はしませんでした。

以上、大した助言にもならないですが何時かは断薬に成功して明るい日差しが差し込む時が訪れるのでそれを信じてゆっくりでいいので減薬→断薬を試みて下さい。
長い様に思えるトンネルもいつかは出口が見えてきます。          naniwa335