きまぐれ連載スタートします
最終話はキョコ誕に！
12/25に３話(⑰～⑲)アップ！！
魔人さま 年末年始特大号的お品書き
参加作品
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「じゃあ、京子ちゃん、また来週な。」
「お疲れ様でした。」
キョーコはブリッジロックに挨拶する
と控え室にむかった。
「やあ、君。収録終わったの？」
目の前に現れたのは蓮だった。
キョーコは現在、鶏の『坊』の姿
なので名前呼びされない。
この姿の時は蓮の友人？！になる。
「ブリッジロックと仲がいいの？」
蓮に聞かれてキョーコは微笑んだ。
「彼らとは同じ事務所だよ。」
「え？君、LMEなの？どこのセクショ
ン？」
蓮の問いにキョーコはあっ！と墓穴を
掘ったことに気がついた。
(…俳優セクションはダメだっ、歌手セク
ションも…)
「まだ駆け出しで…えとタレントセク
ションにいるよ。」
「そうなのか。タレントセクション
か。そうか…。」
「ホントに駆け出しで敦賀くんとこう
やって話すのダメなんだろうけど勘弁
してね。」
「そんなことない。気軽に話して。」
「ありがとう。敦賀くんは撮影？」
「俺はトーク番組の収録が終わった
ところだ。君もあがりだろ？飲みに
行くかい？」
「ぼ、僕は未成年だから行けないよ。」
「君、未成年なの？」
蓮は驚いた。
「う、うん。あ、そうだ敦賀くん例の
彼女とはその後進展したの？」
キョーコは話をとっさに変えたが
いい話題ではなかった。
蓮の想い人である森住仁子には
別の想い人がいることを知っていた。
「まあまあかな。来月は彼女の
誕生日があるからプレゼント思案中。」
「ふうん……。」
(森住さんも来月誕生日なんだ…。)
キョーコも蓮にプリンセスローザ様
を頂いたけど、仁子は更に素敵な
プレゼントを過去に貰い続けてきたの
だ。
例えば、ピンキーリング…
キョーコは突然、心臓がちくりと
した。
右手で胸を押さえ前屈みになった
キョーコに蓮は驚いた。
「大丈夫？」
「ちょっと、疲れたのかな。悪いけど
そろそろおいとまするね？」
「あ、ごめん。同じ事務所だし今度
食事ごちそうするよ。」
帰りかけていたキョーコは手だけ
ひらひらさせた。
控室に戻り、ため息をついた。
「敦賀さん、森住さんは別に好きな人
いるんです。恋はかないませんよ。私
と一緒です。」
キョーコは呟きながら、涙をこぼし
た。