「能ある鷹は爪を隠す」と言い、有能な人は静かなものであるべきと言う人はいますが、それは間違い。君主や「できる人」というのは多くの人を導く存在だから、しっかりと声を出していかなければいけません。君主が、能力のある人が、道を明るくすることによって人は生きやすくなります。

ただ、本当に能力のある人の言葉というのは小人には伝わりにくいものです。小人には物事を理解するだけの能力がないから。君子は時に伝わらなくて悩むこともあるかと思いますが、それは君子が悪いのではなく無能な人が悪い。

だから変に落ち込まず、小人を上手く操りあしらう方法を考えていくのが一番です。




能力のある人の誇りは内から湧いてくるもので、人に褒められることで得られるものではありません。内から湧いてくるものだから人に傷つけられるものでもない。

能力のある人の恥は内から湧いてくるものであって、人から受けるものではありません。能力のある人は人からどんなに馬鹿にされても自分のことを愚かだとは考えない。けれども自分の行動に誤りがあればそれを恥じます。

小人は内から湧いてくる誇りはなく、人から褒められることでこそ自信が持てます。自ら誤りを認めて恥じることはないけれど、人から馬鹿にされたら恥じます。




刑罰は人が悪事を働かないよう戒めるためにあり、褒賞は人を善くするためにあります。組織の中で刑罰と褒賞が正しく行われなければ、その組織は乱れます。正しく人を罰し、正しく褒め与える。これが健全な組織づくりに必要なこと。

人々の生活に適度な余裕を作る。あまりにも余裕が多すぎるのもよくないし、あまりにも余裕がなさすぎるのもよくない。あくまでも「適度な」量の余裕を持たせること。

適度な余裕があれば、民衆は盗むことを恥じるようになり、人のことを思いやれるようになります。国や組織は豊かに安定するでしょう。

能力のある君主は、人々を適度に満たすことに徹します。欲があるのは人間として当然のこと。多くを求めるのも普通なこと。優れた君主はそのこもをよく理解していて、人々の欲を適度に満たすことを考えます。



人が争うのは辱められたからではなく、憎むから。馬鹿にされたら怒ってもいいし、腹が立つのは当然のことでしょう。しかし怒るのは構わないけど、特に憎くもなければ争わない方がいいこともあります。

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私は作家として活動しています。

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