Hi everyone!
お元気ですか?
いや〜、しかし今日はマイッタ。
先日、主人の血圧が高かったので紹介してもらったUCLAヘルスのカバレロ先生。
今日はただのフォローアップの日、だったのに…。
先生、やってくれました。
同じUCLAなので、脳神経腫瘍科のカルテも共有しているのは、前回お話した通り。
それで前回は私のことを心配して、理由をつけて診療室の外に呼び出し、主人から暴力を受けていないことを確認してくれたのですが…。
「何ソレ?」な人は『新年早々ひと転び』を見てね。
今にして思えば、このドクターは人一倍率直な性格なんでしょうね。
先日処方してくれた血圧のお薬が合ったようで主人は体調も良く、言いつけられていた1日3回の血圧測定でも血圧値はずっと落ち着いていたので、今日はノープロブレム…のハズ。
ところが。
どこからそんな話になったのか、グリオブラストーマの話になりまして、
「これはガンの中でもひときわ厄介なガンで、テッド・ケネディもオバマ政権の副大統領ジョー・バイデンの息子もこれで死んだんです」
この頃から、いや〜〜な予感はしたんですけどね。
カバレロ先生は30代後半だそうですが、私のようなオバハンから見たら、若さがピチピチして弾けそう。
男性ですけど、ピチピチ。
活力がみなぎっていて、お話していても打てば響くように返事が返ってくるのです。
おっとりしたオザー先生とは対照的。
主人「ヨッシャ、もう来んでエエで、と言われる時は来るんですかね」
先生「このガン細胞は非常に進行が速いので、腫瘍の成長を抗ガン剤で抑えているだけですから。MRIを見ると、すでに腫瘍が成長しているようですし」
前回もカバレロ先生が言及した、でも脳神経腫瘍科のライ先生は「これは心配ないです」とおっしゃったあの影のことです。
それは腫瘍ちゃいますねん。ライ先生にお墨付きもうてますねん。
と口を挟みたいけれど、ドクターの知識にイチャモンつけるようで、言いたけど言われへん。そこで主人に向かって、
「そういう話はライ先生とするモンやん。カバレロ先生に対してフェアちゃうで」
と先生を庇う形で妨害してみましたが、すでに決壊したダムを止めることはできず…。
主人「ラスベガスで執刀してくれた脳外科医は、99.8%の腫瘍を摘出したって言わはったんですが」
先生「でもこのガン細胞は進行が極めて速くて、数週間で再発することもあるんです。それを抗ガン剤で抑えているだけです」
先生、もうエエてー。やめよーよ。
主人「抗ガン剤飲めへんかったら、どうなるんですか」
先生「今頃は昏睡状態でしょうね」
カバレロ先生、すでに暴走列車状態。
先生「このガンは数週間で再発するので、通常余命は6カ月。今の時点ですでに余命を超えているんです」
先生、めちゃくちゃやがな。今は余命もっと長いで。
2年くらいはあるし…。
もう椅子から転げ落ちそうになりました。きっと私の顎はその辺の床に転がっていたはず。
でもそこで、
「先生ちゃいますよ。ライ先生は通常2年て言わはりました」
とは、口が裂けても言えないし。
でもこれでまだ終わらない主人とカバレロ号。
主人「ほんなら5年生存の可能性てどのくらいあるんですか」
(((( ;°Д°))))
なんちゅーこと聞くねん。
絶体絶命。
先生「う〜〜〜〜ん」
あの雄弁な暴走列車カバレロ号が言葉に詰まり…。
すると主人は即座に察して、
主人「エッ? そうなんや…」
先生、それ以上言わんでエエで。主人は「う〜〜ん」に込められた行間を読み取ってんから、皆まで言うことないねんで。世間には、「言わぬが花」いうこともあるねん。
沈黙は金。
男は黙ってサッポロビール。
ここが話題の替えどきやがな。
予想外の展開に氷の彫刻と化したヨメは、ガッチンコッチンに固まったまま、「言わぬが花光線」を目からビシビシ放ちました。
が、そこは無敵のカバレロ号。
先生「5年生存は厳しいですね」
言うてもーたー!
もう私、まっつぁお。吐き気すら覚えました。
3日前に「ボク、あと20年は生きられるかな」と聞かれて「生きられるよ!」と元気付けたばっかりやのに…。
その道の専門家であるライ先生にもオザー先生にも聞かずに来たのに、そんな大事なことをなんで今さら一般内科のドクターに聞くねん⁈
ずっと知りたない、告知していらん言うてたんちゃうん?
ようやく悪夢のような診察が終わり、私が受付で次の予約を入れている間に、主人はさっさとビルの外へ。
ヤバイ…。めちゃショック受けてはる。
慌ててビルを出ると、主人はボーッと宙を見つめていました。
実は先日、心に引っかかることがあると書きましたが、それって余命のことだったんです。
主人が最近2度に渡って何気に、自分の余命は長くない、というようなことを口にして…。
私は不意を突かれて、ギョッと固まってしまったのでした。
ちょうど絶不調で、てんかんの兆候は出るわ、言語障害は出るわ、だった頃のこと。
本人の中でも不安虫が頭を持ち上げていたのでしょう。
でもステロイド剤おかげで、今はウンと元気になったし、言語障害もなくなったし。
そんな上がり調子の最中に聞いた余命の話ですから、主人のショックたるものいくばくか。
私は急いで言いました。
「さっきの先生の話やけど、ライ先生が影が見えるけどこれは心配ないって言いはったん、覚えてる?あのこと言うてはんねん。これはライ先生の専門分野やから、ライ先生の言うことが正しいねんで」
すると主人は、
「僕はカバレロ先生の話を鵜呑みにしてないよ。ただいろいろな人の意見を聞きたいだけやねん」
それを聞いていくらか肩の荷が降りましたが、ヨメはすかさずダメ押しを忘れません。
「それを聞くねんやったら、同じ専門分野の人に聞かな意味ないで。だって1回日本に行ったことあるゆーだけの人と私やったら、どっちに日本のこと聞く? それと同じやん」
そうかぁ?ちょっとちゃうような気もするけど…。
なんとかさりげなく元気付けようと必死。
どこまでショックを受けたのか。
それとも薄々勘付いていたから、私が危惧するではなかったのか。
そこのところは不明ですが、その時の主人はいつもと変わらず。
それで私は余計に主人が不憫で可哀想で。
とりあえず、その後ランチに行きました。
続く…。
では、お元気で。
Have a nice day!
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