バイクをテストではなく、バイクを作る事を学んでいないライダーはアンダー寄りに作り込んで行ってしまうと前にも書きました。これは100%と言ってもいいくらいです。意識的にアンダーに作り込む事ではありませんが、良い事を集めて作り込みが、結果的にアンダーになるのです。ほとんどのライダーが何を好むかは決まっている物なのです。


良いと思う一つ一つの単体での評価はアンダーになる事はありません。多くの組み合わせが結果アンダーになるので、アンダーの現在は逆に一つや二つセットアップを変えただけではデメリットが消えないので何が原因か突きとめられないのです。←ロッシ選手はここで悩んでいると思う。何故転倒したか理解出来ない。(アンダーが原因であればですが)


ワンポイントとしては木を見て森を見ず、になってます。

 

アンダーアンダーと悪いイメージでしか取れないですが、アンダーの現状のバイクですがメリットも多くあります。多くあるから、この方向に進んでしまうのです。

 

例えで

向かい合う戦いです。剣より槍の方が長い事で、いち早く相手に届くメリットを利用して勝利してきました。ここ数年で今や槍の達人になっています。長さが有利になり毎年、毎年、敵も長くしてきます。結果、同じ土俵で戦うのでお互いがどんどん長くなっていきます。そのうち長さのデメリットが出始めます。長いメリットを使って戦っているので、長いデメリットが出ても少しでも短くする事はできません。槍の素材を軽くしたり(ウイング)して対応してきましたが長くなり過ぎてしまっています。

 

戦い方が長いメリット(アンダーのメリット)を武器にしてしまっているから抜け出せないのです。

 

槍の長さのメリットで戦っている戦場を剣に戻す事は、戦前で戦っている格闘技術者は無理です。現場とは違う作る技術者でしかできません。何故なら戦前は一歩も引けない長さの勝負の状態になってしまっているからです。これが簡単にはアンダーから抜け出せない大きな理由です。

 

アンダーとは作り込みの組み合わせで最後の2%ほどの違いを指します。トップクラスのライダーが乗って気が付ける程の小さな差です。世界レベルは突き詰めた最後の最後の差で戦っています。