【M】1230【狂劇】作詞作曲 緑川裕宇


この曲を作ったのはまだ水田魔梨が喋らないキャラの時。
曲は元々できてたんだけど、どんな歌詞を書こう?って悩んでて

【L】1126【悲劇】と【S】0723【終焉】が元々あって、SとLがあるならMから始まる曲を作ってハンバーガー屋みたいにS.M.Lありますよって売り方をしたら面白いんじゃないかな?と思って、まずMというキーワードが生まれたんだ。

Mといえば…水田魔梨…魔梨の曲にしよう!
だけど魔梨は喋れないし曲にするには材料が少ない…
それなら、魔梨という人間がどうやって生まれたか俺がシナリオをつけよう!って詩に取り掛かったんだ。

キーワードは
・水田魔梨
・猫
・少し悲しいメロディ
・魔梨のちょっとグロいメイク(当時よくしてた)

俺が考えた物語はこう


-昔々あるところに一匹の捨て猫がいた
鳴いても鳴いてもひとりぼっち
降りしきる雨、消えそうな命
そんな時、僕(猫)を拾ってくれたのは君(女性)だった

君に拾われた僕は、何年かを幸せに過ごした
けれど、君は心の病にかかってしまい、少しずつ壊れていった
何もできない僕、君はいつもひとりぼっちだと泣いていた

-ある日、あの子は首吊り自殺をした
けれど猫にはわからない

ふたりきり、いつもの夜なのに
君は甘えても動かない。いつものように撫でてはくれない
天井から吊り下がった君は、今日もただ静かに揺れるだけ。

強がりな僕だから、君のことを忘れてまた野良猫になればいいのかな。
でも君の泣き顔が忘れられないんだ。

-やがてあの子の死を理解した猫。
晴れた日が好きなのに、君に拾われたあの日の雨みたいな涙を流すことしかできない
猫の涙と共鳴するみたいに、あの子の死体は腐り落ちて流れる

僕には君がなぜ泣いていたのかわからない。
僕は君のいちばんの理解者になりたかった。
ああこんな風に、ぐちゃぐちゃに、肉体も脳みそも関係なく、君とひとつになれたなら。
君の思考に入り込めたなら、君を理解できたかな。君を救えたのかな。僕は救われたのかな。

「命は乗り継がれ
やがて生まれ変わるなら
貴方と混ざりたい」
お月様に願うことしかできない僕。


-やがて猫にも終わりの時が来る。
猫は自分の死期を理解していた。

幸せだったあの頃、きらきら。君と見たお星様が降ってくるみたいだ。
視界もふわふわして、君が迎えに来てくれたみたいだね。

お月様にいつも願ってたから、きっと僕は君になって生まれ変われる。
そして君は僕になるんだ。
今度は君の悲しみもはんぶんこだよ。
君のところへすぐに逝くからね。

-猫は彼女の傍に寄り添うように死んだ。


………そして二人の魂が混ざり合って転生したのが水田魔梨でした。

おわり。
すごい妄想力でしょ笑
つまり魔梨は前世が人間と猫のハーフって設定。笑

CDのジャケットも猫、首吊りのロープ、雨になってるんだよ。


--------------------------------

我輩は猫でした。
あの日もこの様な雨でした。
一人きり鳴き疲れ
冷たい身体を抱いたのは君でした。

幾年経ったでしょう
幸せな時間が過ぎました。
そして、幸せな時間とは
儚くも脆く消えると知りました。


追いかけて追いかけて まだ
問いかけて問いかけて ただ
だいすきなだいすきな まま
壊れてく壊れてく 君

繰り返す 君の声


月明かり、お星様。
ふたり、きり。変わらない夜なのに
甘えてもうごかない
君が、君が、静かに揺れた。

夜空が綺麗すぎて
いつもより悲しそうに見えるよ
思うより弱いから
聞いて、聞いて。あの子の声を。

命は乗り継がれ
やがて生まれ変わるなら
貴方と混ざりたい
お月様、どうか願いを叶えて。

追いかけて追いかけて まだ
問いかけて問いかけて ただ
だいすきなだいすきな まま
壊れてく壊れてく 君

消えないから

強がりな僕だから
少しだけ、君を忘れようとして
水玉のワンピース
思い出すよ、君の泣き顔。

晴れた日が好きなのに
流れてく君の欠片をただ見るよ
君の思考、混ざれたら
僕もきっと少しは救われるだろう


fall in lonly おしえて
fall in lonly いつまで
fall in lonly さがせば
あなたに であえる?

なんだか、長い間生きすぎたかなぁ。
ゆらゆら、視界が揺らめいて
終わりが来たみたいだ。
きらきら、あの日見たお星様が
ふわふわ、君になって僕をむかえにくるの。


月明かり、お星様。
ふたり、きり。変わらない夜なのに
甘えてもうごかない
君が、君が、静かに揺れた。

君の中、溶け込んで
悲しみも半分こ出来たなら
いつかきっとまた会えるかな?
逝くよ、逝くよ、きみのところへ。