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みちえ鍼灸院のブログ

看護師でリンパ浮腫指導技能者の資格を持つ鍼灸師が鍼灸院を開院いたしました。鍼灸治療に加え、リンパ浮腫治療も行えます。

逆流性食道炎

 

逆流性食道炎とは

 通常、食道は横隔膜を貫通する際の食道裂孔前後で圧力やその他の腹圧、胃粘膜のヒダ等により胃から逆流しない機構になっています。しかし、なんらかの原因により、これらの逆流防止機構が働かなくなり、胃酸が食道へ逆流し、その酸により食道粘膜に炎症を起こしてしまう病気を逆流性食道炎といいます。

 

 症状としては、「胸やけ」、「口の中が苦くなる」、「ゲップ」、「喉の違和感」、「おなかの張り」などがあります。これらは食べ過ぎたりした時におきやすい症状ですが、頻繁に現れたり、続くようでしたら、逆流性食道炎の可能性があります。また、これらの症状は単発の場合もありますし、重複して現れる場合もあります。

 

 

東洋医学ではどう考えるの?

 東洋医学では、肝胃不和といって、全身の気を巡らす能動的な働きをする肝の機能と、消化をして下へ下へと移動させる胃の機能が不調になり、胃に内容物が停滞して、時には逆流して上がってくる症状と考えています。

 

 主たる原因としては、肝の機能が停滞していることが中心になり、睡眠不足や過度の精神的疲労、慢性疲労、一点を見つめる作業の量が多いために、目の疲れが休まることないこと、これらが本人も気づいていないくらいに重なっていることが原因です。

 

なぜ引き起こるの?

なぜこの様なことがおこるのかといいますと、食べすぎや夜遅くの飲食、よく噛んで食べない、偏食、脂肪、甘いもの、刺激物等の取りすぎ等、食生活の乱れがあげられます。しかし私は、ストレスが最大の原因とみています。
胃酸の働きは自律神経がコントロールしていますが、ストレスで自律神経のバランスが乱れますと、消化器系に異変が生じてしまうのです。逆流性食道炎になる人は神経質というかデリケートな人が多いようです。少しずつダメージが蓄積されていった結果だと思います。

 

鍼灸治療は?

鍼灸での治療はまずストレスを無くすこと、ストレスを皆無にすることは不可能ですが、気持ちが楽になるツボ(内関穴など:ないかんけつ)はたくさんあります。次に胃酸の分泌を抑制する胃酸を多く出させるツボ(足の三里など:さんり)、逆に胃酸の分泌を抑えるツボ(地機穴:ちきけつ)などがあります。また食道や胃のあれた粘膜を調整保護する(太白穴など:たいはくけつ)、もうひとつ胃の裏側にある胃の反射区である背中の筋肉のコリを取り除き、胃の働きを正常化させる。主にこういった治療をすることで何年も苦しんでいた人が見違えるように元気になるのを何人も見てきています。

 

また逆流性食道炎に限らず胃もたれがする、胃がキリキリ痛む、鈍痛がする、ぼうまん感がある、ムカムカする、げっぷが出る、食べたい気がおきない、少し食べただけですぐお腹がいっぱいになる等々、いろいろな症状があっても病名もはっきりしない、薬を飲んでも改善されない、薬をやめたいがどうしていいか分からない。こうした胃腸病で悩んでいる方々は多いと思いますが、ぜひ一度鍼灸を受診してみて下さい。鍼灸治療は、独特の治療法でその人のつらい症状に対処して苦痛を取り除くと同時に体質を改善していくものです。また、現在服用されているお薬と鍼灸の併用も可能です。お薬の効き目が良くなったり、お薬の量が減ったりという良い効果が出てきます。

 

西洋医学の治療で、よく使われるのは、胃酸の分泌を抑える薬、食道の粘膜を保護する薬、胃酸を中和する薬、胃の運動を活発にする薬などですが、服用中は良いのですが、服用を止めると再発してしまい、なかなか根本的に改善しない場合が多いのです。

さらに逆流性食道炎で一番気になるのが、長く改善されないと食道がん(バレット腺がん)になる確率が高くなるという点です。通常の約10倍の確率で「食道がん」になるとされています。

中国医学では、肝が、胃腸のサポートを行っている機能に疏泄(そせつ)というものがあります。疏泄とは西洋医学でいう自律神経の役割に類似している機能で、胃腸の働きを調節しています。ところが、ストレスが肝に大きな負担を与え、正常な気の流れを停滞させると肝気鬱結という病態に至り、胃腸の働きを上手く調節できなくなるのです。そのことにより、胃酸が本来の流れとは逆に逆流してしまうと考えます。

また、もともと胃腸虚弱で、体内に過剰な水分(水毒)があると、内臓が冷え、胃の中の余分な水が胃液となってしまいます。胃腸虚弱胃のため胃から腸に行くことが出来ずに、胃から食道に逆流してしまいます。

鍼灸治療では、根本原因を改善する治療と、直接的に食道や胃の蠕動運動を促進し、下部食道括約筋の働きを増強する作用のある腹部の上脘、中脘という経穴(ツボ)に鍼灸治療を行い、根治を目指します。

「東洋医学は、現代医学とは違った角度から診るもう一つの医学」です。病の慢性化や治療に行き詰まったときは、鍼灸治療を試みることも良いかと思います。

 

今回は、腱鞘炎の患者さんの症例を紹介いたします

 

腱鞘炎の中でも、母指を他の4本の指で握れないほど痛い、または、握ることで痛みが増強するなどの症状(フィンケルスタインテスト陽性)がでる腱鞘炎をドケルバン症という。

 

母指にあるCM(C:手根骨、M:中手骨)関節の炎症で、正式には狭窄性腱鞘炎という。

 

手や手首、腕などの使い過ぎによると言われていて、安静が一番の治療の近道であるが、少し良くなると、ついつい使わずにはいられないのが手であるため、治るには時間がかかることが多い。

 

【症例】 50代後半男性の患者様 左母指腱鞘炎

 2か月前より疼痛あったが放置。思い当たるのは三味線の練習を1日2時間していたことくらい。すぐに治ると思っていたが中々治らないので、1か月たってようやく近くの大学病院を受診。レントゲン撮影では異常なしと言われた。湿布(病院より処方)と固定装具(自身で購入)のみで様子をみていたが、痛みが増強するため当鍼灸院に来院。

首から方・肩甲骨、上腕・前腕に凝りがあった。腰部には違和感があり、体位変換時には今にもぎっくり腰を起こしそうな動きでぎこちなくゆっくりした起き上がり方である。

 

鍼灸治療

首から肩、肩甲骨、背部、腰部の治療で痛みは3割減少。

腕橈骨筋、内側上顆、小胸筋など、腱鞘炎を起こしている筋や腱以外に施術。

急性期を過ぎていたので、痛みのある部位に施灸して終了とした。

 

1回目の治療で痛みはあるものの、握ることが出来なかった母指が握れるようになり、喜んで帰っていきました。その後2週間に1回の治療を3回行い、痛みがほぼ消失し日常生活に不自由を感じなくなってきたので全4回の治療で終了となった。

 

*通常、今回のように3回の治療で腱鞘炎が治ることはありません。このことから考えると、腱鞘炎を引き起こしていた原因は三味線ではなく、頸・肩・肩甲骨、腰など全身に疲労が蓄積した結果、手の母指に腱鞘炎として現れたのであろうと考えられる。実際に治療の度に、全身状態が良くなり、身体が軽くなって「身体についていた悪いものがとれた感じがする」と感想をおしゃっていた。

 

乳がんの摘出手術後にリンパ浮腫を発症された方が使用するためのスリーブです。

 

当鍼灸院に来院されたリンパ浮腫の方には

 

リンパ浮腫とは何?

なぜリンパ浮腫になったのか?

リンパ浮腫の方の日常生活の過ごし方とは?

リンパ浮腫に伴う合併症(蜂窩織炎)って何?

リンパ浮腫の治療ってなにがあるの?

今後どうなっていくのか?

 

などなど、説明をさせていただいております。

不安をお持ちの方も多いので

1時間かけてゆっくりとお話しを聞かせて頂いております。

 

リンパ浮腫の状態を確認させていただき、

スリーブの必要な方には

手首周りや腕の周囲を計測して

まず、見本を受けて着用していただいております。

 

今回は、大きいリンパ浮腫の患者さん用

スリーブを見本で受けました。

 

美容鍼は肌の真皮層や筋肉に直接アプローチすることにより、根本からの悩み改善や即効性が期待されています。鍼を刺すだけでも十分な刺激を与えられますが、より短時間で効果を得るために、鍼に電気を流します。施術する部位やその日の体調などに合わせ、弱い刺激の電流を流します。電気の周波数や量を調節することで適切な刺激を与えることが可能です。電気を流すことでより多くの刺激を与え、血流の改善や筋肉の凝り・疲労回復の効果が期待できます。

 

全身鍼灸治療との併用で美顔効果の実感とともに、美顔効果を長持ちさせることが出来ます。お身体の不調も解決できるというメリットがありますが、ほうれい線やたるみの原因の一つが身体の冷えや肩こり・首コリと言われていますので、全身を整えて体質改善をすることが美容の基本であることは明白です。

 

ただし、顔面神経麻痺に対するお顔への低周波治療は推奨されていません。(鍼灸は、急性期を過ぎた2週間後くらいを目安に治療を開始します)現在及び既往歴がある方は相談してください。

 

パルス美容鍼 施術中(美容鍼60本使用)