ヴェルサイユ宮殿の庭に出る時、
プチトリアノンはどこ?
と係員に聞いたら、スマホをいじりながら、
そしてだーれもいない湿っぽい道をひたすらまっすぐ歩くと…
ついに来た!
ミニトレインがあるからそれでいくと良い。
と言われたのですが、いくら探しても見当たらない。
それもそのはず、ミニトレインの開始時間は11時。
しかし、この時点でまだ10時。
たしかにこちらから時間を聞かなかったが、
最低限しか応えない、聞かれたことにしか応えない
という姿勢が、サービスとしてとても残念…
仕方ないからヴェルサイユ宮殿の超広大な庭園を歩いて、まずは大トリアノンまで行くことに。
しかし、冬で良かったです。
かなりの距離な上に日陰もないし、夏だったら途中で引き返してた。
マリーアントワネットも、こんな距離絶対歩いてないと思う。
こちら、途中で通った、よくヴェルサイユ宮殿のガイドに載ってる噴水ですが、3月初めの景観のなんと物悲しいこと!
もちろん、噴水、やってません。
離宮、大トリアノンです。
宮殿よりはだいぶコンパクトですが、なかなか素敵な内装です。
建物の外壁がピンクとベージュのマーブルになっていて、こんな可愛らしい外装の宮殿は初めて見ました。
しかしここまで来て衝撃の事実発覚。
大トリアノン、12時開始です。
もちろん、プチトリアノンも…。
あの、クソ係員めが…!!
仕方ないから元来た道を戻り、庭園の中のカフェで12時近くなるまで待機。
で、12時になったら、また同じ道を通って、大トリアノンへ。
そして、大トリアノンから数百メートル歩くと…
こちらがルイ16世が結婚の記念にマリーアントワネットに贈ったという、プチトリアノン!
プチトリアノンというくらいなのでかなり小さな建物でした。ちょっとお金持ちの家の邸宅、といった感じ。
内装も宮殿と違ってゴテゴテしていません。マリーアントワネットが気に入って、一時期お気に入りの貴族たちだけを呼んでここに引きこもってた、というのも、あのやたら広くて豪華絢爛なヴェルサイユ宮殿を見た後ならば、なんだか理解できる。
しかしプチトリアノンの凄いところは建物ではない。
王妃様を喜ばせるためだけに作らせた、趣向を凝らした広大な庭でございます。
ベルサイユのばらにも描かれていたギリシア神殿風なあずまや。
家畜、農場、薪割り小屋。ちなみに当時は本物の農夫も雇われていたらしい。
庭というより、農村をそのまま再現していましたね。
人口の湖、水車小屋、農夫の家。
家畜、農場、薪割り小屋。ちなみに当時は本物の農夫も雇われていたらしい。
庭というより、農村をそのまま再現していましたね。
想像以上に広すぎて、途中迷ってしまい、危うく帰れなくなるところでした。
バラ園が整備されていたりしました。
しかし、本当にここまで庭園に金をかける必要があったのだろうか…
国民が飢えてる中で、こんな庭の運営まで税金で賄われていたわけだから、そりゃあ国民は怒るわな…三部会開かれるわな…人権宣言高らかに読み上げられるわな…
「封建主義って、良くないよね」
と友人Nとふたりで頷き合い、あんなに憧れた宮殿だったというのになんだか複雑な気持ちになりながら、ヴェルサイユをあとにしたのでした。
つづく…