(前回までのお話)
腸閉塞で病院に救急搬送されるも、その病院では手術ができないので本日2回目の救急搬送で大学病院に移されたグラさん。
いったいどんな治療が待ち受けているのか…!
搬送された病院は救急搬送の受け入れ数が多い病院だそうで、所謂、ER救急救命室にベッドごと運ばれました。
部屋はかなり広くて、10人くらい患者がいましたが、それも入れ替わり立ち代わりで、とにかく忙しそうでした。
事故で足を骨折した血だらけのおじさんや、寝たきりまま全く動かない老人、滑り台から落ちたという子供など…
医者や看護師、大学病院なので見習いの学生など、30人くらいの人たちが24時間365日、病人の受け入れを行なっているのでした。
すぐ手術するのかと思っていたんですが、準備などがあるのか、しばらく寝かされたままでした。
時々医師やら看護師やらがわたしのお腹を見にきて症状について説明されたり、「だいぶガスが溜まっているね」などと言われたりします。
自分ではよくわからなかったのですが、わたしのお腹はだいぶ膨れているようなのでした。
さて、18時くらいに試練が訪れました。
鼻から胃にチューブを入れる、というのです。
その方が胃にあるものを吸い出したりできて楽になるんだそうです。
そうして、それは一時的に入れてすぐに外すのではなく、病院にいる間、入れたまま過ごすんだそうです。
時々入院患者がしてるのを見た事があり、特に警戒もせずやってみたんですが、わたし、全然できませんでした。
鼻から喉を通して胃まで透明な細い管を入れるわけなんだけど、胃カメラと同じで、喉を通した時点で「オエッ」となり、しかもわたしの場合はそれが止まらず延々吐きまくり、メガネまで胃液だらけになりました…(すでに吐いてるから出すものがもうなかった)
どちらの鼻から入れてもダメだし、とてもじゃないけどそのまま過ごすなんて不可能なので、申し訳ないけど外してもらいました。
散々時間をかけた上に、チューブを2本も無駄にし(わたしが暴れるので最初に使ったチューブはわたしの鼻血だらけになった)、担当していた若い医師はがっかりしているようでしたが、「大丈夫ですよ」と優しく言ってくれました。
…ほんと、ごめん。
吐きまくったせいですっかり疲れてしまいウトウトしていたら、20時近くになり、いよいよ手術か?と思っていたら医師がやってきて、手術の前に、
高気圧酸素療法
なるものを試してみてほしい、と言われました。
それで治れば手術しなくても良いというのです。
なんだかよくわからないけど、手術よりマシだろう、と思い、即同意。
試すにあたって同意書にサインもしました。
さて、
高気圧酸素療法は専用の部屋で施される、とのことなので移動したのですが、そこは
「病院の中にこんな部屋が!?」
と思うような異空間だったのでした。
つづく…