(前回までのお話)
潜水艦の中にはゆったり座れる椅子が3個設置されていて、最大3人同時に治療できるようでしたが、わたしが来た時は他にだれもいなかったので、真ん中に座りました。
腸閉塞で緊急搬送されるも、さらに救急車を乗り継いで別の病院へ転院したグラさん。
手術前に、高気圧酸素療法を行うことになるが、そこには見たこともない光景が…
これで治れば、今夜のうちに帰宅できるかもしれない…!
期待を抱いて点滴台を引きずりながら、専用の部屋に入りました。
そこは、天井の高い広い部屋で、中はボイラー室みたいに、「ゴーッ」と機械音がずっとしており、真ん中には画像のような潜水艦みたいな物が設置されていました。
わたしがみたのはこれよりもう少し大きかったように思えます。
中はすこし肌寒いので、用意されていたバスタオルを膝にかけたり肩からかけたりしました。
椅子には酸素マスクが付いていて、それを付けるように言われます。
潜水艦のドアが閉められ、そこからは外からマイクで指示があるので従います。
気圧が一気に上がり、飛行機の中にいるような感覚でした。耳が痛くなってくるので耳抜きをするように指示されます。
気圧が上がりきると暫くそのままで居るように指示されます。
酸素をたっぷり摂取したからなのか、疲れていたからなのか、気づいたら眠ってしまっていました。
治療は1時間弱くらいだったと思います。
あとで調べてみたら、気圧をあげた状態で酸素を吸入することで、腸閉塞が改善することがあるそうです。
治療が終わり、検査をしたのですが、
残念ながら改善しなかった…
という結果が医師からもたらされました。
夜10時過ぎ。
ついに手術することに決定。
手術前に、両親と共に説明を受けました。
1.腹水が溜まっている(健康な人は溜まらないらしい)
2.腸がどうなっているか、詳細は開けてみないとわからない。
3.手術は全身麻酔で腹腔鏡手術。
4.腸が捻れてるだけなら、臍の下など3箇所を5ミリずつ切る。入院は10日程度。
5.もし、腸に血が通わなくなって一部腐ってたら15センチ切る。その場合は入院は1ヶ月程度。
6.手術傷の痛みが尋常じゃないから暫く麻酔をし続ける。これは帝王切開したひとの麻酔と同じ。
7.手術後は暫く絶食。
などなど。
4なら耐えられそうだけど、5だったらどうしよう…(´;Д;`)
あとは
手術で万一のことが起きても文句言いません
的な署名を何個かしました。
もう夜も遅いから両親を帰らせてもらえないかお願いしたのですが、全身麻酔で意識がなくなるから、手術中はいてほしい、とのこと。
こういう場合、家族がいない人はどうするんだろう…?
歩けるけれど車椅子に乗せられて、ついに手術室に移動です。
つづく…