編集者と漫画家との関係は、

映像の世界で言えば、プロデューサーと脚本家。

あるいは、監督と役者。

指示する方とそれに応える方。

 

漫画家はひとりで、監督、脚本、カメラ、役者を

やってるようなもの。

めちゃくちゃ色んな技術、技能を要求されます。

 

現実的にはすべての技能が必要十分に持てることは

少なく、どこかに弱点があったりするものです。

そういう時に編集者がお助けマンとして役に立ちます。

 

作品の品質管理はもちろん、

メンタルを支える。

金銭面をコントロールする。

進行・スケジュール管理する。

健康をキープする。

 

そういう面でも作家を支えています。

 

映像関係では、ここまで多岐にわたって

作家を支えるシステムにはなっていません。

役割分担がはっきりしています。

 

なぜ、漫画編集者は、こんなに何でもやるのか?

 

正確なところは分かりませんが、

漫画家の仕事全部に関与して

最良の環境を作ろうとしていった結果、

今の形になったのではと推察されます。

 

ウェブトゥーンは、映像やアニメ制作に似て、

管理・制作いずれでも、分業が進んでいます。

確かに合理的。

 

マネージャーでもあり、ディレクターでもあり、

プロデューサーでもあり、アイデアマンでもある。

漫画編集者は、もはやスーパーマン?

 

編集者も、アイデア考えるのがうまい人、

ストーリー作りがうまい人、

キャラクターの造型が得意な人、

物語の構成に理解のある人、

漫画も描ける人、

進行・管理がうまい人、

企画を立てるのがうまい人、

スタッフ集めがうまい人、

取材に行くとラクな人、

おだてるのがうまい人、

プレゼンがうまい人、

予算管理がうまい人、

美味しいお店を知っている人、

セリフ回しが得意な人、

キャッチコピーがうまい人、

タイトル付けるのがうまい人など、

タイプは色々。

 

限られたリソースで回していくには、

各々の得意なところを持ち寄って、

やるしかありません。

 

ひとりで全部やろうと考えるより、

最大限、他人を使った方がラクで早くできるはず。

頑なな考えに支配されている人は、再考を。