昨日は将棋のタイトル戦の一つ、『名人戦』の第4局がありました。
佐藤天彦名人に豊島将之二冠(棋聖、王位)が挑んでいました。
名人戦は7番勝負で、先に4勝を挙げた方がタイトル獲得となります。
ここまでの3局は豊島2冠が3連勝し、名人位獲得に王手をかけている状況です。
私も昨日は昼間から対局の様子が気になって、仕事中も空き時間にスマホで対局の様子をちょくちょく見ていました。
対局の様子はニコニコ動画で配信されているのですが、私がニコニコ動画を見るようになったのもつい最近です。
将棋の対局を観賞する為に見始めました。
今更ですが、ニコニコ動画って面白いですね。
流れてくるコメントを読んでも面白いですが、プロの先生の解説や聞き手の女流棋士の方との掛け合いを見るのが非常に楽しいです。
そのおかげでプロの棋士の方についても少しは詳しくなりました。
今回の名人戦も第1局目から可能な範囲で中継を見ています。
名人戦は1局の持ち時間が1人9時間で2日間に分けて行われます。
対局が終わるのは2日目の夜になることが多く、第4局の2日目だった昨日も夜にかけて終盤となっていました。
私は仕事から帰ると、すぐに家事を片付けて、パソコンの前で座ってニコ動で対局を見ました。
終盤、コメントや藤井先生の解説から、豊島二冠が優勢な様子が伝わってきました。
このまま豊島二冠が勝てば念願の名人位を獲得し三冠へ。天彦名人はストレートでの4連敗で失冠。
先日の叡王戦でストレート負けで失冠した高見叡王の泣いた姿もまだ記憶に新しいので、ここまで3期名人位を防衛してきた天彦名人の心中を察するに余り有ります。
終盤の終盤、「ここらあたりでそろそろ」という雰囲気になり、
天彦名人が一旦離席し、戻ってきてリップを塗り直す、
記録係の方が残り時間を読み上げるのと、ほぼ同時に名人の「負けました」の声。
ハッキリとした発声に、画面を見ていて胸に打たれました。
個人的に、豊島二冠が名人を獲るところも、天彦名人が永世名人になるところも見たくて両方応援している気持ちだったので、勝負がついたことに嬉しくも寂しくもありました。
いやぁ、将棋って本当に凄いなと思います。
私なんかじゃ言葉で書き表せないくらいに凄い。
知れば知るほど、どんどん惹かれて好きになります。
名人に挑戦できるのは、100名以上いるプロ棋士の中でも、リーグを登り上がって定員10名のA級を勝ち進んだ1名のみ。
ピラミッドのてっぺん中のてっぺんです。
そんな名人戦の決着がついたところを見ることができたなんて、有難いという気持ちと『なんかすごいものを見た』感が半端なくありました。
ちなみに、対局を見た感動と興奮が冷めやまない内に将棋ウォーズをしましたが、昨夜だけで10敗以上しました。チ――ン……。
まあ、私なんてこんなものですが、それでも昨夜の対局を胸に刻んで、また今夜から頑張ります。
新たに名人となった豊島三冠の過去の名言を借りて書くなら、
『将棋は本当に楽しいです。昨日10敗以上した私が言うのですから間違いないと思います。』