分かってはいたがとうとう出ますた。ただ、12speed化に当たりトップ10Tが見送られているのは残念。フロントシングル時代の幕開けはスラムに託されました。
12速化以外デザイン、ロゴが変更になった以外目に付く変化はないが、各形状がデュラエースに寄っている印象。
これまでステージによって11-25か12-27で使い分けていた人は11-27でフルカバー出来る事になるが、逆に言うとそれだけである。
今まで存在しなかった32Tなんてギアもあるので激坂を高ケイデンスでクリアするなんて事も出来るようになる。
機械式に限っては革新的とは言い難い内容だが、12speedは多くの可能性を秘めた新時代の幕開けを感じさせてくれる。
細かく観察して行くとかなりR9100デュラエースに寄せて来た印象。良いものを取り入れる姿勢は評価したいが、カンパ特有の斬新なアイデアが目立たないのは残念。
後方にオフセットされたリアディレイラーはシマノのアイデアをトレースしたようにしか見えないが、横への出っ張りは大きく、シマノのシャドウデザインまでは真似しなかったよう。リアディレイラーの空気抵抗ではシマノが有利か。
シマノのように大径プーリーにも対応していないが、大径好きな人はセラスピに変えれば良いだろう。
カンパのアイディンティティであるスケルトンブレーキも大きく刷新。しかしこちらはかなり無骨になった。これまでの有機的な曲線に無機的な形状を組み合わせたデザイン。
形状はデュラ、スラムの中間的デザインに取れる。
ディスクブレーキの開発で、ここに少しでも近づけたいと言う明確な目標ができ、それには大幅な剛性アップが必要だったのだろう。
謎理論でわざわざ効かないシングルピボットにしていたリアブレーキもデュアルピボットに統一される。
デザインはアレだが、これがリム、ディスク混戦時代にディスクに対抗する為のカンパの最終回答なわけで、恐らくプロの舞台で使用される最後のリムブレーキになるだろう。
コンポの顔となるクランクは穴が無くなり更にのっぺりに。マウンテンバイクルック車のクランクカバーみたいだが、引いてバイク全体で見ると結構カッコいい。
こちらはスーパーレコードとレコードで形状が異なるようだがちょっと意味不明。日本語の解説を待ちたい。
今回機械式コンポが先んじて発表されたが、プロチームが使用するのは電動のEPS。
これが今度こそコードレスになるのかが興味深い。
前後ディレイラー同士は繋がっていても良いが、レバーはスラムのようにCR2032電池を使用したワイヤレスを希望したい。
また、現行EPSの前後のディレイラーを同時に動かせない欠点も克服しているとうれしい。
BORA WTOに続く