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5月2日(火)

神戸市内の障害者福祉サービスで、第7回目の「こころを育てる絵本の読み聞かせ会」をしてきました

毎回、わたしの中でテーマを作って絵本を選んでいますが、この日は、GWということもあり、いろいろな「旅」をテーマに、↓↓こちら↓↓の5冊を選本し、みなさんに聞いていただきました

 
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「こん と あき」(林明子 作/福音館書店)
「光の旅 かげの旅」(アン・ジョナス 作/内海まお 訳/評論社)
「かいじゅうたちのいるところ」(モーリス・センダック作/じんぐうてるお 訳/富山房)
「ぞうのボタン」(うえののりこ 作/富山房)
「あめがふるとき ちょうちょうは どこへ」(M・ゲアリック 文/L・ワイスガード 絵/岡部うた子/金の星社)



「こん と あき」は、大人になっても忘れることのない「あの頃」の気持ちを思い出させてくれるようなステキな1冊


林明子さんの描く子どもの絵は本当に表情豊かで、絵本に出てくるあきもとってもかわいくって、読んでいてキュンとなります


物語では語られていませんが、こんは亡くなったおじいちゃんのオーバーをほどいて、おばあちゃんが作ってくれたという設定なんだそうです




白と黒で描かれた視覚絵本、「光の旅 かげの旅」は、モノクロの絵が不思議な詩情をたたえた知的絵本でもあります。離れていてもしっかりと孫を見守っている、祖父母の深い愛情が感じられる名作です


前半は日中の場面で読み終え、逆さまにすると今度は夜の風景に早変わり…という、1冊で2度美味しい作りとなっているこの絵本は、新たな発見がいっぱいの楽しい作品です


読んでいる途中から、そして読み終えた後も、参加者さんたちが「わぁーすごーい」「おもしろぉーい」…と声に出して、みなさんそれぞれの気持ちを聞かせてくださいました

普段あまりお話しをされないNさんも、「これおもしろいね」と何度も言って、この絵本をとても気に入ってくださったようでした


2年前、わたしは書道の研究論文を書きました。

その時に、テーマを「書道・音楽・絵本に共通する表現法について」としましたが、その理由のひとつは、この「光の旅 かげの旅」がヒントとなったからなんです

そんな思い入れのある絵本だけに、今回の読み聞かせ会で、みなさんが驚いたり喜んだりしてこの絵本を楽しんでくれたことがとってもとっても嬉しかったです




コルデコット賞を受賞し、世界中の子どもたちをひきつけてやまないセンダックの代表作の「かいじゅうたちのいるところ」は、子どもの内面のドラマをみごとに描いていて、ゆっくりと絵の世界を楽しめる絵本です




想像するのが楽しい、文字のない絵本、「ぞうのボタン」は、おなかにボタンを4つつけたぞうがいて、そのぞうのおなかのボタンをはずすと、次から次へと中から動物が登場する…という楽しい絵本です

文字がないことで、想像力が大きく広がりますが、最後のオチにみんな「えーーー???」と驚いていました



情緒溢れる美しい絵に歌う様な文章で描かれた絵本、「あめがふるとき ちょうちょうは どこへ」は、静かな雨の日の、小さな生き物たちの姿を、詩情豊かに描いたロングセラー絵本




この日も、こちらの障害者支援サービスの代表者さんのお嬢ちゃまのYちゃんがこの読み聞かせ会を聞きに来てくれていましたが、Yちゃんが「雨が降ったら…んーちょうちょうはぁ…あ!葉っぱの下にいる!!」と一生懸命に考えて、教えてくれました


Yちゃんは「かいじゅうたちのいるところ」のお話もとっても楽しく聞いてくれていました



子どもも、大人も、

誰かに絵本を読んでもらう

…って、とっても贅沢な時間だと思います。


聞いてくれている人、ひとりひとりの心に、何かしらの感動を与えることができたら、、、


それはわたしにとってもとっても幸せなこと…そんな時間を一緒に楽しむことができて、本当に幸せです


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