ベンチ責任主導の作戦 | 風雨天の寅之助が辛口でぶった斬る~今日のタイガース~

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7月28日のナゴヤドームから始まった長期ロード、ホームの京セラ6試合を含めて昨日の勝ちまで13勝7敗。貯金を「6」増やして再び「12」まで伸ばしてきた。記憶に間違いなければ5月半ばにこの「12」達して以降、この「12」が最多だった。
 
6月末に「4」まで減った貯金を再び「12」にまで戻した要因の一つは、春先から夏場にかけて決して投手起用で無理をしなかったことがあげられると思っている。昨日も同点で石崎を使ったように、同点で勝ちパターン投入を我慢した采配が今の貯金に繋がったと思う。
 
前任時代、同点なら福原、困ったら福原、何でも勝ちに行く起用はかなりあった。持ち駒の違いはあるが、対照的な投手起用は長丁場を見越した合理的な采配。8月、9月に疲弊してしまわないように使った結果の好成績かもしれないとも思っている。
 
さて、このロードの中でカード負け越しは東京での讀賣戦とマツダの広島戦の2つ。タイガースが今季カード負け越している2チームである。
昨日のナゴドと京セラのヤクルト戦で3タテしたが、東京ドームでは負ければ結果的に3タテされていた状況で逆転勝ちしたゲームもあった。
 
個人的要素が満載だが、どの負けゲームも悔しいに違いはなくとも、その悔しさ度合いにも大きく乖離している展開がある。微妙な言い回しだが納得のいく負け方、である。東京ドームの第2戦、マギーに走者一掃の逆転二塁打を打たれて逆転され、青柳の勝ちが消えたゲーム。
 
9回一死、伊藤のヒットと福留の三塁打、ロジャースの犠飛で守護神カミネロから再逆転して勝ったが、このゲームで仮に負けたとしても私のとっては納得のいく負け方だった。これはおそらく意見の分かれるところであり、私の感性は少数派かもしれない。
 
このゲーム、2点リードして青柳を5回で降ろしている。無失点の好投にも関わらず、である。投球数は「81」まだ余裕がある。名古屋の2戦目も完投のチャンスで青柳は降板した。まだ信頼がないと言えばそれまでだが、無失点の好投で交替させるのはなかなかできないもの。
 
私はこの交替を支持する。好投の投手を交替させて負けたら世界一うるさいファンにベンチはぼろカスに非難される。阪神ベンチは自らが責任をとってやれる選択肢をとった。
 
初回の犠打。これは真逆。犠打することでベンチ責任は何もない。作戦は出した、失敗すれば選手責任、犠打成功しても後続が倒れればベンチは一応作戦はとったことにはなる。ところが足を使ったり強攻して併殺になったりすれば非難されるのはベンチということになる。
 
前述のとおり、実際青柳を降ろした後に岩崎が打たれ逆転されている。そのまま負けていたら青柳を何故降ろした? なんて非難が必ず飛ぶ。それを言うのもファンの特権、正しいのは何かなど野球にはない。個人的にベンチが責任を取ってやれる作戦が好きなだけである。
 
どの作戦が確率が高いのか、その時の状況に応じてベンチがどう判断するか、しかない。失敗する確率の高い中でいかに得点するか、それを考えるのがベンチの仕事である。
 
一つ疑問も残った。2点リードの6表。無死から中谷、鳥谷が連打し無死一、二塁。7番大和には強攻させて併殺となっている。投手の前でも平気で犠打させるこれまでの傾向からして大和には犠打だったはず。
 
何故大和強攻だったのか? あわよくば梅野までに1点、2点入れば青柳をもう1回投げさせるつもりだったのかということ。青柳に代打・西岡が送られて凡打無得点。青柳を替える考えを持ちつつ、状況によっては打席に立たせることも頭にはあったのかもしれない。
 
投手交替において中途半端な両刀作戦は投手にあまりいい影響を与えない、以前下柳が解説でそんなことを言っていた。
 
二死一、三塁の追加点好機でも好投・青柳をそのまま打席へ送る監督も多いだろう。大和併殺で二死三塁。讀賣ベンチは続く梅野を敬遠している。青柳を替えないと踏んでの敬遠だろう。青柳をわざと替えさせるためになどというリスクはとらない。
 
好投を替えられず、目の前のチャンスでも代打を送れず、その後に打たれて負け… そんなゲームは過去に嫌ほど見せられてきた。能見やメッセンジャーは交替時期を引っ張られ、多くの勝ち星を逃してきた。
投手交代の遅れで負けるのが私にとっては納得できない負け方。
 
長期ロード残り6試合、東京ドームの讀賣戦は田口、菅野が相手。
是が非でも勝ち越しを!