全12話。その独特過ぎるセンスから、これはもう100%のインディー企画だとナメていたのだが。
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当初異国のお伽話に迷い込んだような不可解で不思議な感覚が続き、その珍妙さが先行するばかりに退屈でさえあった。
しかし‥中盤あたりから「おや?」と気付く。これはガチでユリの世界観を表現しているのであって、「クマショック!」なんてのもフザケていたワケじゃないんだなあと。

クマ=レズビアン、ヒト=ノーマルというキャラクターたちが描くスキ=愛のお話。
そう気付いてからは、どんな結末がハッピーなのかバッドなのか、完全に分からなくなってしまって目が離せない。
作品自体はユリに特化していたとは言え、テーマはどうにでも転用可能。「透明の嵐=異端排除の社会」に抗い「スキ=愛」を全うする話だもんな。こうなってくると突然アニオタデビューを果たした田舎の長男こと俺に対する親族の冷遇図も重なったりして、最早気が気でない心持ちで見守った。

結果は‥うーん‥。それがベストのようでもあり、間違っていたような気も。やはり結論など出ないのが本当なのかもとか思いつつ、特筆するなら、クマの皆は笑っていた。それで良かった。
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シナリオ、演出、作画。どれも高レベルに感じた作品であったが、突出していたのはOPテーマ曲。
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これを作った「ボンジュール鈴木」さん。なかなかの曲者にして恐るべき才能を秘めてんな。アクの強い作品にあって、その世界観を牽引するほどのインパクトに震えたぜ。

病院の庭に百合が咲いていた。
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百合がこんなに綺麗なものだったのかと、初めて気付いた。

90点!