ひさしぶりのブログ更新になりました。長文です。
わが家の(元)末息子の椋太(りょうた)は、7歳2ヶ月になりました。
わが家ではまよが8歳9ヶ月、るりが8歳5ヶ月、大地が8歳5ヶ月までともに暮らし、事故で早逝しためぐ以外が続けて4匹目の椋太が7歳を迎えられたことはとても幸運なことだと思います。
その椋太ですが、もともと不正咬合のある子でしたが、6歳半を越えた頃からほとんど毎月の歯削りが必要になっており、年末からは心原性肺水腫の治療中をしていました。
昨年の秋頃から歯のケアを定期的にしていても250グラム台が普通の椋太が230グラムになり、ウンチのサイズも今までの7割ぐらいの小さなモノなってきていました。
高齢デグーを4匹見ていて、現れる体の変化。
人間と同じように、年齢を重ねれば歯も弱くなるし、下の前歯を覆っている唇を撫でてるときに下唇を指で触れて引っ張ると、にょーんと唇に覆われた立派な長い前歯が見られると思いますが、指を放したときの戻り具合やゆるみ具合も変わったと感じるようになる。
お座りをしてエサを食べるときも、膝を曲げずに前に投げ出した状態で座ることが増えたり(関節も曲げにくくなる?)
体重も、ある程度の年齢から減少してくる。呼吸のとき少し前後に揺れる。
最初はたまたま1匹目の『まよ』がそうなのか?と思っていましたが、2匹目の『るり』も同じ。3匹目の『大地』もそう。
『そうか、デグーも歳をとるんだ・・・』
高齢期をともに暮らすのはデグーが初めてだったので、知識で知っていたけど実際に老いというものがどういうことか分かっていなかった・・・という、まさにそれに気がついた感じでした。
最初の『まよ』や『るり』のときは定期通院のたび逐一病気かと相談をしていましたが特別な継続治療をすることもなかったので、4匹目の椋太は体の変化には気がついて診察に行ったときには伝えていても、
『こうなんです。でも他の子たちもそうでしたから、そういう年齢になったんですかね』
なんて、悪い面で高齢デグーを見慣れて軽い感じになったところは否定できません。
その椋太が年末、いっそう食が細くなり見た目にも怠そうで、年明けに入れていた歯削りの予約を10日早めて大晦日に動物病院の予約を入れて、安静時でも呼吸が気になることを強く訴えました。
どうしても診察室という空間ではおびえたり暴れて興奮したりするので、いつもの様子はなかなか伝えられないので、今回は安静時の動画を撮影していき、それを見せました。
何年ぶりかでレントゲンを撮影したところ、心肥大があり肺が白いもやで覆われており、(心原性)肺水腫という診断を受け治療を開始しました。
うかつでした・・・。
『人間だって70代、80代になれば重症度は違っても心臓(血圧含む)に異常があってもぜんぜんおかしくない・・・というか、あっても普通』
それから薬を頂いて帰ってきましたが、他に何かできることは・・・と調べ、酸素室が有効ということ。
でも年末年始の時期で、レンタルを頼むと5日ほど待つようで、簡易酸素発生器はアマゾンで注文すれば1日半後迷いに迷った末、酸素発生器を購入しました。
昔、るりが斜頸で療養していたときに使っていた穴を空けた衣装ケースを引っ張り出し、それに酸素を流して簡易酸素室を作成。
呼吸が荒いのはなかなか治らないけれど、もともと歯の悪い子で定期的に歯削りをしていて、奥歯を気にする仕草も増え。
体調を診て9日に予定していた歯削りの予約を一旦は延期したけれど、奥歯を気にする仕草が目立ち、明らかに食も細くなったため、食べられなくては肺水腫の治療どころではないので、16日に酸素発生器を車に積んで、もしかしたら保たないかもと覚悟をしながら通院。
無事、歯のケアはできたのですが帰宅しても、歯を気にする仕草が変わらず。
気にはなるもののその日は無理にシリンジとかで食べさせずに様子を見ました。
そして翌日、薬をあげようと抱いたところ、『あれ?デグーの舌ってこんなに大きかった??』と違和感を感じ。
椋太は酸素ケースの中をうろうろ歩きながら、なんども吐き戻すようなしぐさをし、様子をみているとイタリアンライグラスの葉っぱらしきものと、サプリの溶けたもののようなのを吐き出した。口のまわりもべちゃべちゃのベタベタ。
デグーが吐き戻す、というのはまったく聞いたことがなく、診察開始時間になるのを待って昨日の病院へ連絡を入れて相談。
地方住まいの遠距離通院の悲しさで、本当に具合が悪いと連れていくのもためらわれる。
追加で薬を送ってもらうよう依頼したものの、なんども舌を出し、あぐあぐと吐き戻すような行動をする椋太の様子や憔悴ぶりをみると、もうこれ以上なにかをするのは不可能と判断。
このままもう何もせず穏やかに過ごそう。
そう決めた。
そう決めた。
そう決めた。
そう決めたら・・・・こんなに口をべちゃべちゃにしている椋太をほうっておくのはイヤだった。
なにもしないと決めたなら、最後にまだなにかをしてもいいじゃない!!
ごめん、椋太。これは飼い主のわがまま。
そう心が決まり、大地の性器脱でかかった地元(といっても車で40分)の動物病院に駆け込んだ。
口を開けて状態を見せてもらいました。
舌の奥側がただれて腫れている。食べたものが舌の奥に挟まったか、歯があたるか・・・
舌が腫れて、はぁはぁしているときのわんこのようにベロが出てるので口のまわりがぬれている。
奥歯が気になって舌を動かすので余計に腫れる悪循環。
いずれにしても、麻酔をかけて口をあけないと処置はできないが、今の椋太の体では麻酔は無理だ。
そういう診断でした。
できることはない・・いったんは私も、先生もそういう感じになりました。
それでも先生が治療を考えてくれて、点滴と腫れを抑えるステロイドを注射してみて、明日もう一度診察に来て、腫れがひいたり元気が回復すれば、麻酔を掛けてみましょう、と。
多分、難しいだろう。
そう思ったけれど、万にひとつの可能性にかけた日曜日の朝。
椋太の口は変わらず腫れており、消耗もひどく、昨日の状態で麻酔ができないなら、今日はできる訳はない。
病院に行くまでもなく分かりました・・・
『もうなにもしない』
一度は決めたはずなのに、最後の最後、自分の判断で決められず。
本当になにもできないことを確認するためだけに動物病院へ。
そして診察で先生と話をし、
前日に打った点滴もステロイドも、効果がない以上、苦しめるだけなので、希望があればするが奨めないとのことに、それはそうだと納得。
シリンジでの給水や給餌も含め、診察室で『もうなにもできないこと』を確認して帰ってきました。
あとは椋太の旅立つまで、ときどき思い出を語り抱いて撫でながら見守るだけ。
高齢デグーの旅立ちに立ち会うのは今回が4回目。
自分自身も、そろそろ人生の先を考える年頃になり、虹の橋は遠いところではなく、いつか必ず辿り着く未来と感じるようになった。
寂しくはあるけれど、あのとき、このとき、椋太がいたから癒やされた瞬間。
高齢デグーである7歳2ヶ月まで暮らせたことは感謝しかない。
もうすぐ旅立ってしまうけれど・・・
ありがとう、椋太。大好きだよ