1mm happiness



■basic date■


名前:大野 真(おおのまこと)

生年月日:1991年1月13日 20歳
所属:関西学院大学人間福祉学部社会福祉学科
   フェアトレードショップCOCOCHI
   市営住宅見まもりプロジェクトLINK



■questions■


1、現在取り組んでいる活動


現在、メインでやっていることは2つ。


一つは学生主体でお店を経営しているフェアトレードショップCOCOCHI。
COCOCHIでは、途上国の人たちの生活を少しでも良くしたい、自立した生活をおくっていただきたい。という気持ちで生産者のエンパワーメント(ざっくり言ったら自立支援)を促進するために主に東南アジアの生産者(またはフェアトレード商品を扱うNPOなど)から仕入れたフェアトレードの雑貨などを取引・販売しています。

また国外だけではなく、国内の障害者のエンパワーメントにも働きかけるために、賃金向上の支援や、

何より「自分たちが作っている商品が売れてる」という事実を、体験をプレゼントしたい想いから
日本国内の障害者作業所で作られたお菓子や雑貨を販売しています。

ただ、販売して生産者の方のためだけというわけではなく、COCOCHIに来店してくださった皆様に心地よくなっていただく空間、雰囲気つくりにも力を入れています。
カフェスペースの充実もその一つです。ちなみにドリンクメニューもフェアトレードです。
一般のお客様にCOCOCHIという「場」を通して「お買いもの」というごく身近で行っていることから社会貢献への一歩を知らない間に踏み出してもらえる。
そんなCOCOCHIよい社会を目指して活動しています。


二つ目は市営住宅見まもりプロジェクトLINKという団体です。

僕は「孤独」という言葉が嫌いです。
僕は友達とわいわいして遊んだり飲んだりすることが大好きで。
「孤独」ということが一番自分には耐えられないと思うんです。
「もし自分が誰とも話さず生活をし、誰にも見とられず死んでいくんだったら・・・」と考えると悲しくて怖くてたまらず想像しただけで悲しい気持ちになります。
僕の主観でしかないんですけど、「つながりを求めていない人間なんていない」と思うんです。
僕はスーパー大学生でも何でもない平凡な大学生だけど、少しでも何かしたいという想いから立ち上がり、先生に相談し、市議会議員さんとお話する機会を持たせてもらって、西宮市の市営住宅2棟で見まもり活動を始めることになりました。
とは言っても、いきなり知らない学生に訪ねて来られてもびっくりすると思うので、毎月その市営住宅の住人さんが定期的に行っている清掃活動に学生の僕らも参加させてもらうことにしました。
継続することで顔と名前を覚えてもらおうとしているのですが、おじいさんやおばあさんはみんな話好きなので一緒に話をするだけで自然とつながりが生まれます。
この前の敬老の日には日頃よそ者の学生を温かく受け入れてくださっている住民の皆さんへの感謝の気持ちを込めて関学の落語研究会を呼んで敬老イベントを行いました。
今後は、住民カラオケ大会や定期的な清掃活動などの交流を続けていく中で、密接で深い絆を結び、住民さんのニーズに少しでも支援していければと思っています。
「見まもりは日頃のつながりから」
これを大事にしていきたいです。



2、モットーや信念


最近一番心がけていることは、「人と出会い、気付き、成長する」というプロセスを大事にしたいですね。

あとは、いつも笑ってたいし、楽しんでいたいです。
正直、楽しんだもん勝ちだと思うんです。
実際、僕は家族も彼女も友達もいてこんなに恵まれた環境の中で生きています。
それだけで、笑うしかないでしょ!
自分が沈んでると周りも沈んじゃうから、明るくいたいですし。
そういった面でいえば僕は、世界一のLucky boyだと思ってます!



3、自分の好きなところと嫌いなところ


いつもへらへらしてて何も考えてなくて楽観的なところは、好きなところでもありときどきどうしようもないくらい嫌いになるところでもあります。
でも大学に入学して以来、最初から壁を作らず誰とでも躊躇なく話せるようになったところは好きなところです。
あと、「今の自分に満足してる自分」も好きだったり嫌いだったり色々ですね。
とにかく「ここが嫌い!」という部分は無いです。



4、自分を漢字一文字で表すなら?


「和」です。
色んな人から「まこと一緒にいたら和む」と言われるし、僕自身人に和みを与えられる人になりたいからです。
「和」ってなんか落ち着くじゃないですか。
「調和」や「和音」のように「合わさる」「重なり合う」のような意味も含んでて好きですね。



5、人生のターニングポイント

(1)小学4年生のとき、東京から京都へ転校したこと
この転校で性格が変わりました。
東京にいたときは泣き虫で優しくてピュア(笑)で穏やかな子だったのに、転校後は徐々に活発で気が強くて変に調子に乗った奴になりました(笑)。
このときの僕の性格がそのまま今の僕の性格につながってるのかというと違うのですが、環境の変化によって自分が大きく変わった経験の1つですね。


(2)中学の吹奏楽部での恩師との出会い
元々、音楽が大好きだったのもあって、小学校時代にやっていた水泳やサッカーでは無く、吹奏楽を部活として選びました。
顧問の先生は、すごくサバサバしてる先生で、一度部内全体に遅刻癖が漂ってたときはガツンと怒られました。
あれ以来、時間を守ることを大切にするようになりました。
それ以外にも、人間として基本的なことをたくさん教えてもらいました。先生のおかげで「感謝をする」ということを心から大事に思えましたね。
先生が僕の母校の高校の吹奏楽部の先生と知り合いだったおかげで、異例の中、僕はその高校に進学できたし、その高校で吹奏楽を続けたからこそ、そこでの活動や経験を軸にAО入試に合格して関学に入学することができたんです。
もし先生と出逢ってなければ、今の僕はいませんでした。
「たらたら論」なんて挙げればキリがないけれど、先生と出逢えたおかげで今の僕があるなあと心から思います。


(3)2011年3月11日 東日本大震災
この日、僕は外出先で地震のニュースを知りました。
最初は「なんじゃこりゃ!」「大変だなあ!」くらいにしか思ってなかったんですが、帰宅して翌朝テレビの報道で津波が街を襲う映像を見た時に涙が止まらなかったんです。
パニックになった後、「何かしたい」「何かせなあかん」という気持ちに駆られ、この日から僕の生活はガラリと変わりました。
些細なことでも何かをしようと、twitterであらゆる情報をRTしまくりました。
数々の情報の中にはデマなどもあったので、僕のした行動が正しかったのかどうかはわかりませんが、それがあのときの僕にできた精一杯の行動でした。
その後、twitterでkgvt(京都学生ボランティアチーム)の存在を知り、その中心メンバーが先輩の友達の方だったため、「○○さんの後輩です!」と誰も知り合いのいない中、一人で飛び込んでいきました。
募金活動は、最初は慣れず、何を言っていいのかわかりませんでした。
けれど、僕より年下の子たちが熱く気持ちを語ってる姿を見て、「僕もがんばろう」という気持ちになりました。
不謹慎かもしれませんが、kgvtに来ることで刺激を受け、世界が広がったし、自分の考えもどんどん変わっていきました。
そこから色んなイベントにも足を運ぶようになり、またそこでもたくさんの人に出会い。つながりがどんどん広がりましたね。
このときをきっかけに「人に会う」ことのスゴさを実感しました。
「人に会う」って自分のリミッター外れますよね。自分の枠を広げてくれるように感じます。
これからもたくさんの価値観という宝物を集めていきたいです。

行動に移していく中で、「何で今なんだ?新潟中越地震やスマトラ沖地震のときは動いてなかったのに。」と厳しい言葉をいただくこともあり、へこんだこともありました。
けれど、「行動したいと思ったのが今」だから行動したんだと思います。



6、落ち込んだときの対処法


うまいもん食って寝てますね。
あとは、いつもより自分に優しくします。激甘です(笑)。



7、好きな本


金城一紀さんの作品です。
とにかくめっちゃ好きです!
読みやすいのもあると思いますが、時々ハッとする言葉が書かれているんです。
在日朝鮮人のことを扱った作品が多いんですが、それは金城さん自身が在日朝鮮人であることが影響してます。
例えば、「GO!」という作品からは、「人種のように、すべてのものをラベル付けすることの不思議さ」を学びました。
疾走感があって、主人公のキャラが濃くて、HEROが登場して、そして学べる、彼の小説が大好きです。



8、明日死ぬとしたら何をする?


今まで自分に関わってきてくれた人みんなに「ありがとう」を言いたいです。
それで24時間は終わると思います。
好きな言葉が「ありがとう」なので、最後に「ありがとう」と言って死ねたら幸せです。



9、憧れの人

・親父
真面目で、しんどいながらも朝から晩まで働いて、何不自由なく育ててもらってるからです。
僕は奨学金も借りることなく大学に通えてるんですが、うちは母が専業主婦。
つまり親父の稼ぎだけで、僕の家族は豊かに生活出来てるんです。
そんな親父の背中を見ていると、「自分もこんな大人になりたい」「家族や子どもにお金のことで苦労させたくない」と思います。


・寺岡重人さん
関学の先輩で、worldshiftkobeの代表をしてる人。
前から面識はあったんですが、2か月前くらいに初めてじっくり話して、彼のすごさを改めて知りました。
「この人みたいになりたい」というわけではないんですが、「すっごくこの人の言葉って夢があるな」って思ったし、「この人だったら、たとえ周りに何を言われようと絶対に自分の夢を叶えるだろうな」と思わせてくれる人なんです。
とにかく彼の言葉や世界観に惹きこまれるし、唯一無二って感じの人。
やってることは全然違うけれど、自分の分野で彼に少しでも追いつきたいとは思ってます。



10、やりたいこと、成し遂げたいこと、夢、将来のビジョンなど


自分に出来ることなんてたかが知れてます。
夢は語るけど、変に自分を「こんなもんやろ」と決めつけてるバカになりきれない自分もいます。
でも、いろんな人に出会って俺もやったろ!って思いますし、自分の殻を破っていきたい。
そして自分の周りの人やお世話になった人たちには笑顔でいてほしいし、彼らを幸せにしたいと思います。
今までもらってきたものを、何らかの形にして返したいです。
そーゆーのを一生続けていければいいなあって思います。
全世界じゃなくても、自分の手の届く範囲から。




1mm happiness



【About you】♯008 大野 真
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facebook→Makoto Ohno



■my note■


まこ。またの名をペータ。
不謹慎な言い方かもしれないが、震災がなければ出会わなかったかもしれない人のひとり。

まこは、等身大だ。
等身大の自分を大切にしている一方、常にいろんなものにアンテナを張り、手を伸ばし、今の自分にできる最大・最善のことに一所懸命向かっている。


穏やかなしゃべり方、表情、言葉、仕草。
癒し系な彼だが、ホットで、そして大きな心を持っている。

「人が大好き。」
自らをそんな人だと言う。
まこの尊敬すべきところは、自分の理想の世界を構成する要因に、今は直接つながりのない他者も入っていること。
「誰かが孤独に苦しむ姿を見たくない」そんな強い想いが垣間見える。


SNSなど、顔の見えない世界でのやりとりや、ネットでのつながり作りが流行し、それなしでは生活できなくなっている現在。
しかし、本当に大切なものはリアルな人のつながりで、そのつながりは他のどんなものよりも温かくて尊いもの。
きっとまこはそれを知っているから、それを少しでも誰かと共有したい!という想いを胸に今日も行動している。
人とのつながりを何よりも大切にする彼だからこそ、いつも彼の隣には彼を支えてくれる人がいる。未来永劫、ずっと。