コロナが落ち着いた今も
Sくんはオンラインレッスンです。
きっと その方が彼の体への
負担が少ないんだと思います。
Sくんは 小児麻痺が故に
肢体不自由なのですが、
少しでも 手指が器用に動くようにと、ピアノを習い出しました。
健常者の様に、美しく音を奏でるとか、
圧巻のパフォーマンスを見せるとか。
そういった事は、度外視のレッスンです。
いかに手指の機能を維持し、向上させるか…?
そこに指導者としての私の役目があります。
この3年間、彼を指導してきて何度も初心を思い出す事がありました。
ぎこちない手指で、
けして見事な演奏とは言い難い
S君の演奏ですが、
その音色は確実に私の心を
動かしました。
レッスンの時に毎回の様に
彼は言います。
「ピアノって難しいけど、楽しいね」
この言葉に ハッ( ゚∀ ゚)!とする事がしばしばあります。
そうだった…
楽しいから続けられるんだ。
それを伝えたくて
指導者になったんだ…と。
けして見事な演奏とは言い難い音色で奏でるSくんの演奏は、
忘れかけてた何かを思い出させる
力があります。
一生懸命って素敵です!