白石伸生オーナー
「新しく全日本のオーナーになった白石と申します。今日の試合は皆さんどう思われたでしょうか? 熱い試合もあると思いますが、今の時点ではまだまだだと思います。4月から新体制となって、より強い選手、良いレスリングを強固にしていきます。もちろんそれには、今日の客入りでは”超満員”ではなく、リアルな実数で新日本と勝負していく」
KENSO
「みんなの意見を代弁すると、お前が出て来ると気分が悪いんだよ」
「やってやろうじゃねえか。ガチンコプロレス、見たいですか!」
企業再生支援会社スピードパートナーズ(現在は倒産)社長で、武藤・全日本プロレスを買収、ガチンコプロレスを推進し、武藤・全日本プロレスを崩壊させた悪徳オーナー白石伸生氏!
この写真と人物名を上げれば、あ〜そう言えば、こんなの居たな〜! という人も多いんじゃないでしょうか?
最近、武藤敬司の引退をキッカケに関連本とか読んで、全日本プロレスに興味が出て来ていたところで、なかなか面白い切り口のTweetに出会ってしまったので、ここに紹介したいと思います。
10年前の本日、武藤敬司体制全日本プロレスの株式を買い取ったとする白石伸生氏が全日本のオーナーに。以後、白石氏の「ガチンコプロレスを目指す」等という発言が物議を醸し、やがて武藤退団→新団体W-1創設という事態に発展するわけだが……この騒動どうにも当時から不思議極まりない部分がある(続 pic.twitter.com/f516HnH3mc
— ふるきっつあんの不条理ツイート。 (@foolkitchen1) 2023年2月24日
このふるきっつあんなる人物は、10年前の武藤・全日本プロレス崩壊に関してずっと疑念を抱いているようなのですが、まず前提としてプロレスマスコミというのは、一般的な報道機関とは違い、真実を追求して報道することを生業とした職業では無く、実況アナウンサー、解説者、プロレスマスコミすべてをひっくるめエンターテインメントを形成しているというのは、プロレスというジャンルの仕組みを考えれば、至極当然のことである。
よって、このての証言系のムック本にしても、証言するレスラーも自分に都合良く話を脚色し、受け手もそれを分かった上で、それは違いますよね? なんて否定することも無く、それを分かった上で面白おかしく纏めるというのが常であり、逆に言えば本当のところはどうなんだろう? と推測するのも、擦れっ枯らしのプロレスオタクしては楽しみのひとつとも言える。
少し前の話になるが、前田が口を開く度にUWFの歴史が塗り替えられると言われるほど、毎回 適当なホラ話 サービストークを展開するこの人物であるが、最近では昭和新日本プロレスの歴史まで塗り替え始めている
第1回IWGP決勝戦の猪木舌出し事件で、猪木の代わりに前田日明がストレッチャーで運ばれたとYouTubeで語ったことを受け、真相発覚! と報じた新聞マスコミ(上記リンク)に対して、事実関係の確認もせずに無責任な報道だと激昂したのは、プロレスオタクの間では有名なUWFの語り部だった。
前田の与太話を真相だと報道する新聞社の姿勢に異議を唱える彼が、本来ならば毅然とした態度で間違いを指摘するべきだと言うのかと思いきや、私がインタビュー記事を載せるとすれば、相槌部分にへ〜そうなんですね?(笑)などと入れてお茶を濁し、決して真相発覚などと断定することはしない! というプロレス報道の在り方について独特な持論を展開していたが、真実のみを報道すると縛りを入れると、何ひとつ記事に出来ないというプロレス報道における、線引きの難しさを感じる出来事だった。
※どんなアホな話であろうがレスラーの話は否定せず、そのまま紙面・誌面に載せて報道するのはOKだが、それを聞き手の方が真実だと断言した時点で倫理的な問題が生じるということか?
チョット時系列が分り辛いと思うので、Tweet内容に触れる前に、極簡潔に武藤・全日本プロレスの年表を載せておきます。
2002年
1月 アントニオ猪木の介入により突き進む総合格闘技路線に嫌気が差し、小島聡やケンドーカシンなど人気選手に加え、営業・経理などの主要スタッフまて引き連れ新日本プロレスを退団。
2月 川田利明、渕正信とレフリー和田京平しか居ない全日本プロレスに、武藤敬司と新日本プロレス退社組の移籍が発表される。
9月 武藤敬司が全日本プロレス社長に就任。
※この移籍に関しては、スポット参戦中の武藤に惚れ込んだジャイアント馬場未亡人・元子の要望を受け、当時全日本プロレス所属の参議院議員・馳浩が黒幕として動いたと言われているが、裏方のスタッフまで引き連れて移籍とは…
2011年
4月 長年付き合って来た膝の痛みに耐えられなくなった武藤は、変形性膝関節症の手術に踏み切り長期欠場に入る。
5月 神戸大会後にスーパー・ヘイト(平井伸和)が倒れ急性硬膜下血腫と診断される。
当日の控え室で起こったVOODOO-MURDERS・TARUによる暴行が原因ではないかと東スポに報道され、責任を取る形で武藤敬司は社長を退任、内田雅之社長体制で巻き返しを図るも、一枚看板であった武藤の欠場による観客の減少に加え、暴行事件のイメージダウンによるスポンサー離れで経営は泥沼状態に…
※TARUの暴行とスーパーヘイトの急性硬膜下血腫との関連性は薄いと後に裁判で証明されたが、この時点でTARUは無期限の活動停止。この控え室の事件を東スポにリークし、焚き付けた和田京平は武藤にクビを宣告された。
2012年
11月 武藤が旧知のスポンサーである企業再生支援会社スピードパートナーズ(現在は倒産)社長・白石伸生氏に武藤の持つ全日本プロレスの株式100%を売却し、新体制で経営の巻き返しを図るも、白石オーナーの目指すガチンコプロレス、全日本プロレス選手のMMA進出など、プロレス感の違いで武藤敬司と真っ向対立、冒頭に記載した通り、全日本プロレスのリングは大混乱に…
2013年
5月 白石氏の主張は10年前に武藤が嫌気が差して逃げ出したときの新日本プロレスと同じ方針であり、新オーナーの意向と平行線のプロレス感を持つ武藤は全日本プロレスを退団。
9月 全日本プロレスを退団した武藤は、新たなスポンサーの支援を受け新団体WRESTLE-1を旗揚げ。
残された全日本プロレスサイドは、秋山準などNOAHから移籍組が正式入団、和田京平の復帰など新体制で再出発し、武藤・全日本プロレスから完全に脱却、秋山・全日本プロレスとして再出発!
【閲覧注意】
ここまでが一般的なプロレスマスコミで語られる武藤・全日本プロレスの分裂劇ですが、ここからは完全な深読み、推測、妄想の世界に入りますので、純粋なプロレスファンの方はこの先には進まないことをオススメします!
駄目、絶対に駄目! 🙅🏻
続)かのような……。
— ふるきっつあんの不条理ツイート。 (@foolkitchen1) 2023年2月24日
いや、「かのような」ではあるまい。明らかに白石氏は武藤の全日本離脱→新団体設立・減量経営の口実を作る役割を果たしたんではないのか。
(えーと、ここからは完全な僕の推測・妄想ですwそういうのが苦手な純粋まっすぐなプロレスファンの方はこの先を読まないように(^^;)(続
続)筋の通った訣別だったんである。
— ふるきっつあんの不条理ツイート。 (@foolkitchen1) 2023年2月24日
片や全日本白石騒動はどうか。武藤離脱後、自らの発言を忘れたかのように白石氏は業界から身を引いたわけで。自分の仕事は終わったとばかり…
ハッキリ言えば、SMASH騒動にヒントを得た武藤が「ガチンコ云々わめく横暴オーナーからプロレスを守るための離脱」(続
まさにその通り!
アレだけ大混乱の分裂騒動の末、目の上のたんこぶである武藤敬司が居なくなったのだから、心置きなくガチンコプロレス、MMA進出を視野に入れた格闘技プロレスに舵を切ることが出来たのに結果はどうだ?
格闘技プロレスどころか、まるで団体の歴史に武藤・全日本プロレスが無かったように、ジャイアント馬場・王道プロレス路線に回帰しているじゃない?
そもそもこの白石伸生という人物は、敵対的買収で全日本プロレスを乗っ取った訳ではなく、武藤敬司が旧知のタニマチを招き入れる形で経営権を譲渡したのだが、オーナーに就任した途端に武藤が新日本プロレスを離脱した原因とも言える格闘技路線を叫ぶというのは、どういう了見なのだろう?
この人物の経歴を調べると、次々に新規事業を立ち上げるものの数年で売却や倒産を繰り返し、最近ではみんクレ事件(上記リング参照)と呼ばれる事件を起こし、プロレス界以外でも話題を振りまくFUNKYな人物で、恐らく 計画倒産 負債整理のプロであり、膨れ上がった負債を整理するために呼ばれ、あのような芝居で武藤・全日本プロレス終焉に導いたと考えれば全ての辻褄が合う。
続)W-1設立当初の構想はこうである。
— ふるきっつあんの不条理ツイート。 (@foolkitchen1) 2023年2月24日
>アメリカのTNAと業務提携を結び(略)同団体及び、その業務提携先であるメキシコのAAA、ヨーロッパのプロレス団体と4団体で大会の持ち回り開催や統一王座創設などの構想も
何とまあ、という感じでは。明らかに武藤は海外での自らの価値を読み違えたんである(続 pic.twitter.com/Tx4hfppbze
続)亡命的にNOAHに参戦した後の武藤の献身ぶりは認めざるを得ない。
— ふるきっつあんの不条理ツイート。 (@foolkitchen1) 2023年2月24日
潮崎を破っての58歳GHC戴冠はどうかと思ったが(苦笑)それとてもNOAHに注目を集めさせ、新日本に対抗戦を売り込むための策だったとしたら…「やるじゃないかムトちゃん」と言いたくなるではないか(笑)。更に今年に入ってからの(続
武藤敬司を排除し、旧態全とした王道路線に舵を切った全日本プロレスは創業51年目を迎え、新たに立ち上げたレッスル・ワンが僅か7年間で活動を停止したのは、かつて伝説のズンドコ団体WJを速攻で倒産させた長州力同様、武藤敬司が自身の価値を見誤っていたのが原因であるというのは指摘されている通りであろう。
続)清宮のオカダ蹴撃、更には「オカダ・カズチカなら何をしても許されるのか!」発言が誰のシナリオかと考えたら……思わずニヤリとしてしまう(笑)。
— ふるきっつあんの不条理ツイート。 (@foolkitchen1) 2023年2月24日
肉体は有限であるが、プロレス頭は無限である。武藤のプロレス頭はまだまだ業界に必要なのかも…ムトちゃん、策はほどほどに(^^;)(^^)
(了)
最終的にNOAHの所属選手として現役を終えることになる武藤だか、日本プロレス史上最大の夜と称された引退興行にW-1時代の参謀、カズ・ハヤシや近藤修司の姿は無く、遺恨が有るのかと思われる全日本プロレス残留組の諏訪魔のみならず、クビを切られた和田京平レフリーまで花を添えているところを見ると、やはりあの騒動は 全員が共犯関係にある お互い納得の上での円満な分裂劇だったのではないかと考えざるを得ない。
こうやって振り返ると、様々なムック本が発行されているSWS騒動同様、非常に検証しがいのあるテーマだと思うのだが、今現在ほとんど話題になっていないのは、全日本プロレスが現在も団体として存続していることもあり、プロレスマスコミ内ではアンタッチャブルな案件なのではないだろうか?
注)このblogに記載されている内容はすべてプロレスオタクの妄想であり、事実関係を指摘する物ではありません! 🙇⤵︎