いきなり真冬のような気候に逆戻りしてしまった東京の桜はほとんどが散り、
淡い緑の小さな葉とかろうじて残るピンクの花びらとのコントラストが美しい葉桜になりました。

この季節になるとどうしても袖を通したい衝動に駆られる着物を持っています。

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私の母はお着物が大好きで私にも沢山の着物を誂えてくれていて、若い頃から結婚式や舞台鑑賞には母の作ってくれた着物を着て出かけていました。
それが高じて私も着物が好きになり、自分の好みのものを少しずつ買い揃えています。
宝の持ちぐされにならぬよう、着付けのお勉強をして今では自分で着られるようになりました。

着物ってとても奥が深く、諸説ありますが厳密に考えると細かいルールがあります。
この着物は、桜の柄ですが枝桜と言って、枝や葉も描かれています。
お花だけの花柄とは違い、生きている桜の柄の友禅なので着れる季節が限られています

本来なら桜の先取りした季節の方が粋とされますから1月頃から桜が咲く頃までが袖を通すには1番良い季節ですが、なかなか着るチャンスに恵まれず桜が散るのを見て、今年も袖を通しておきたいと思い立ち、1年ぶりに箪笥から出して着てみました!

お花だけの桜の柄行きの着物は、日本を代表するお花が捨像化された柄なので逆に1年中着られます。
でも、最近では柄の季節感はあまり細かく気にする事もないという考えもあるみたいです。
そして、色々な季節のお花が描かれた友禅は1年中着ることが出来て便利ですね。
ただ、限定された時期にしか着れないという事が一層魅力的に見えたりするものです。

この私の枝桜の柄のお着物は加賀友禅で
友禅の意味は手描きで染めた柄の事なのですが

加賀友禅は柄に金色などの縁取りがないので
生地に馴染んだはんなりとした印象のものが多いです。

うちの母はそんな加賀友禅が好きで、私の訪問着や色留など格の高い着物は加賀が多いです。

帯もそれに合わせて、はんなりした織りのものや加賀刺繍のものがほとんどですが、後から私が誂えたものは江戸小紋や京友禅や京刺繍の古典柄や鳥や植物などの動植物文様や月や雪の結晶などの天象文様のものもあります。



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加賀友禅の訪問着です


訪問着の定義は上半身にも柄があり、柄行きが大きく華やかであるのと
縫う工程が細かく、着物の形に仮縫いされて下絵の位置や縫い目の柄を調整してから反物の形状に縫い直して染めるという気の遠くなるような手間がかかっているので、生地の継ぎ目にも柄が続いていて1枚の絵画を着ている様な印象です。


着物はとても高価なのでなかなかたくさん買うことはできませんが、近頃ではリサイクルの着物など昔の古典柄のかわいいものをお手頃に手に入れることもできます。
サイズを直せば、美術館やパーティー、お食事だったらそれで充分楽しめます。
もっと気軽にワンピース気分で着物をきたいものです。

着物を着ると、日本の女性で良かった!と思う位に気持ちが昂り
同時にいつもより所作も女性らしく振舞う気持ちになれます。

また、草履やバッグ、扇子などの小物にも日本らしさが凝縮されているので集めるのが楽しいです。
何より、気をつけて柄を選び帯などを変えれば、おばあちゃんになっても着れますし
そういう意味では意外とコストパフォーマンスが高いものかもしれません。

私のお気に入りの小物

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銀座にある老舗の草履屋 ぜん屋さんの3段の草履。  
3段はカジュアルにもセミフォーマルにも使えるし便利です。
クリーム色に、薄いピンクの鼻緒が女子心くすぐります。


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京都 伊と忠さんの和装バックは帯地に使われるような織りの柄がお気に入りです。
持ち手の元についているポンポンもここならでは。

今は髪も短いので自分セットできるし
また頻繁に着物を着ようと思います。
裏地と合わさった袷(あわせ)の時期は5月までですから急いで着ないと。

またこちらでも紹介させていただきます。

歳を取ると、DNAなのか?和のものに魅かれる様になるもので
着物を通じて、和の心は色々なものがつながるものです。
そろそろ何か本格的にお稽古を始めようかなと思っています。

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桜満開の頃のバロちゃん


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