日曜の休み毎に家に居る夫淸

日曜はどこも混んでいるから

と、近くの公園にすら行きたがらないくせに

近頃、夜中に起きては遊び続けるややこを

「もっと昼間に外で遊ばせろ」

と口ばかり達者な夫が

珍しく行楽へ連れて行ってくれた瀨


札幌に住んで10年になるが、初めて訪れた

『さとらんど』

広い敷地に動物がいたり、ジンギスカンが出来たり、作物を収穫出来たりと

秋の行楽には もってこいの公園もみじ


まずは動物を見せてやろうと家畜舎の方へ行くと

口てい疫の影響か

殆どいない淸


大きな馬が一馬いたので行ってみると

おじいちゃんがビニール袋に沢山の人参の葉を持ち

大ハリキリで

「これを食べさせてやりなさい煜」

と孫をせかす淏

「食べさせてるとこをパパに撮って貰いなさい煜」

乗り気でない孫はバカデカイ馬に仕方なしに人参の葉を食べさせるが

肝心のパパは見当違いのタイミングでシャッターを切る淏

「今ダメだったからビックリマークもう一回」


おそらく嫁のじいちゃんとパパと孫。

空回りのじいちゃんと、鈍臭いパパに嫌々な孫淏

一馬しかいない馬を独占する、噛み合わない親子三代に

私達は ややこと馬の触れ合いを無言で諦め

後にする淏


近くの、芝が柔らかく木製の遊具がある所へ移動し

ややこを裸足で遊ばせようとすると

ベンチに座る母子の会話が耳に入る犱


「ブラブラしないでっビックリマーク靴脱ごうとしてるでしょっビックリマーク

ベンチに並んで座り、サンドイッチを食べながら

軽く足を揺らす娘をなじる母親瀇

「ブラブラしたら靴脱げるでしょっビックリマークヤダビックリマークやめてビックリマーク

小さな声で何か言おうとする娘を遮り、なじり続ける淸

「本当はいつもやってるんでしょビックリマーク!?その足で家に入るのビックリマーク!?掃除が大変ビックリマークビックリマーク

外だから この程度だろうが…

きっと家では よりヒステリーなのだろう



心地良い秋風が家畜舎の臭いを運ぶ度に 夫は

「臭い!」

を連呼し…

近くでは

まだ靴を脱いでもいない娘に 脱ぐな と詰り続ける母淸


………淏
ばつの悪さに
ややこに靴を履かせ
後にするDASH!



遠く離れた木陰の芝生に
やっとこさ腰を落ち着ける渹


すると ややこと同じ位の女の子がニコニコと私へ寄ってくる焄

可愛い笑顔で私を見つめているので

ベビーカーを倒して遊ぶややこに気を払いながらも一生懸命に女の子に応えたキラキラ

女の子のママは常に寄り添いながら

「こらこらドキドキ行き過ぎドキドキ

しばらく私は女の子に構ったが

挨拶一つなく消えて行った瀨

「どぉ~も~ドキドキ

ぐらいあってもいい淏


広い芝生の上でボール遊びをする父と娘。

ご飯を食べる私達の所へ何度もボールが飛んで来る淏

何度も何度も淏

広いんだから少し位
ズレてくれてもいい淏



やっと落ち着いた所で

クーラーBOXをほぼ直角な角度で枕にし横になる夫淏

「こんな風に空見るの久しぶりだ」

その角度で空は見えまい淏


「そんなの枕にして…首痛いでしょ!?

日頃あちこち痛がる夫に言うと

「痛い。頭も痛い。」


……好きにしたらいい淏


結局、体を張って ややこと遊んだのは

昨夜も 殆ど寝てないこの私淸


夫は直角枕で見えない空を眺め、家族サービスをやり遂げた感に満ちていたキラキラ




ややこが眠くなり出した午後2時。

駐車場までの道のりで出くわした夫婦と娘二人のチャリンコ一家自転車


信号のない横断歩道で

「早く渡れ」

と車が差し掛かっているのに娘達を急かす澈

狭い歩道で眠るややこを抱きながら

娘さん達が通りづらいだろうと

植え込みに埋まりつつ
止まって避けてあげていた自転車


すると最後尾の母親は

会釈する事も目を合わせる事もなく

当たり前の様に我が物顔で通り過ぎて行った瀨



けして感謝されたい訳ではないし

ヘソを曲げる訳ではないが



素晴らしい秋晴れに

何だかそぐわないモノばかりを見てしまった

久々の行楽淸



こんな陽気の中だからこそ

譲り合いや挨拶が出来てもいいんじゃないかと

私は不思議に思えてならなかった。



せっかくの行楽日和に
同じ行楽地で

同じ空の下

同じく陽を浴び、風を受け

みんな楽しみに来ているのも同じなのに……


きっと

なんだかな

なのは


夫が慣れない事をしたからに違いないビックリマーク



と、夫に全てをきせて

ヨシとする淲



慣れない私達一家自体が

その場にそぐわなかったのだと思えば頷ける淸


そぐわないモノに出くわして当然だひらめき電球



全てが丸く納まった淏



行楽は

ややこと二人がちょうどいいキラキラ