昨日、飯舘村の豚のクロちゃんの豚舎掃除に行ったときに
飼い主さんから聞きました。

クロちゃんは、うさぎくらいの大きさの時に、ペットとしてどうだい?ってすすめられて、
断ったんだけど最終的には置いていかれちゃったんだって。
3年くらい前のこと。
あれよあれよと大きくなっちゃった。

ご自宅はハクビシンが巣食ってて、もう使えねぇ・・・って。
ハクビシンは一ヶ所で排泄するから、その場所の天井が抜け落ちる。
そういえば軒下にも数ヶ所穴があいていた。

仮設では自治会の役員してるから、そうそう帰って来られねぇ、しばらくは、がんばって豚用の飼料を何袋か置いていったんだけどな。
たまに帰ってきたら、家の片付けや空気の入れ換えであっという間に時間が経っちまう、
豚の世話をしてやりたくてもできねえんだ・・・

そして最後に、
ここは住める家でねえ、かといって新しい家を建てる年でもねえ、
俺らは、どこで死ねるんだろうか・・・

被災者を取り巻く現実でした。
動物の餌やりを続けると同時に、被災者の現実に目を向ける大切さも忘れてはならない。
無力さと怒りと・・・重い心を引きずったままです。