友に会いにいった。
山梨からの帰りに
ひとりの旧友のところに立ち寄りました。
新幹線で新横浜から名古屋へ帰る途中下車
前にもらったメールのようすでは
交通事故にあい、くも膜下出血で今は回復してきてるけどまだ本調子ではないし、
山梨には行けないと。
ただそれだけで、彼女が今どういう状態かわからない。
なんだか電話もはばかられる。
ふだん連絡を取り合うことはないけれど、大事な友達なんだ。
四年間会ってないけれど、どうしても、ど~~うしても様子が知りたくて、突然の訪問をしてみた。
今から行くよ、のメールもせず。
だって連絡したら、来なくていいよ!と言われそうだもん。
いないかもしれない。
迷惑がられるかもしれない。
怒られるかもしれない。
顔に傷があるかもしれない。
マヒが残ってるかもしれない。
車椅子かもしれない。
ただ会いたい。
相手の迷惑も考えず、
私のエゴだけの勝手な行動だ。
それでも行ってみた。
夜も8時近くになろうとしていた。
玄関前に着き
ぴんぽーん
(ドキドキドキドキ・・・・・・・
ドキドキドキドキ・・・・・・・)
そして はーい、とドアがあき
出てきた友は四年前と変わらない美しい顔で
えーーーっ!どうしたの‼︎⁇
とびっくりして笑ってくれた。
話をきけば
二年前、横断歩道を青で渡っていたところをいきなり右折車に跳ねられた
そこからは三日間意識不明で、
生死をさまよい気がついたらベットの上
頭の中全体に血が広がり
危険な状態
奇跡的に一命はとりとめたが、
最初は立つこともできず、
ようやくリハビリで立つことができるようになったら、
今度は船に乗っているようにグラングランとゆれ、歩く事もままならない。
今でも車には乗れないし、まっすぐは歩けない。
「心配したんだよーっ
あんな簡単なメールでさっ」
というと
笑いながら
「ごめん、ごめん、私の中ではもう二年もう前のはなしなのよねーっ。だから大丈夫なんだよねーっ」と語る彼女。
文字にすると簡単だが、どれだけ壮絶な二年を送ってきたことか。
今だ、ふらつくしまっすぐは歩けないが美容師の仕事もぼちぼちはじめている。
おなじみのお客様の要望で店をあけ始めた。
ほとんどがご年配のお客様で
あなたじゃなきゃだめなの
今さら、他にはいけないの
と。
その声をきいて嬉しかった!と語った彼女。
突然の訪問にもかかわらず、しかも夜という、ぶしつけな時間なのに
「せっかくだから、上がりなよ~」と言ってくれたのだが、
私は新幹線の時間があるのでと断り、
ほんの20分の玄関先での語り合いだったけど、その間もまっすぐ立っていられなかった彼女なのだ。
それなのに突然の私を向かえ入れてくれた。
私だったら笑って会えるだろうか。
こんな時間に急に来て、困るーっ!
と思ったのではないだろうか。
上がりなよ~、などと言えるだろうか。
何よりふらつく姿を見られたくなかったのではなかろうか。
彼女を見て、
温泉で集った仲間もそうだが、
あらためて私は素晴らしい人達と繋がっているんだなぁ、
と感謝と感動で胸が熱くなった。
行ってよかった
会いに行ってよかった。
大人の事情で諦めなくて良かった。
完全に私のわがままだが、
よく来てくれたね~♡
わざわざ寄ってくれて
ありがとう(≧∇≦)
本当に嬉しかったよ!
と喜んでもらえた。
生きていてくれてありがとう
と
私は彼女に抱きついて泣いた。