401Kの位置づけを知る | マネーセミナーなら 30代に大人気!のアルファFPセミナー

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私は、企業さんでの福利厚生の一環として、401Kの運用の仕方、考え方についての勉強会の講師をしているのですが、みなさんから多くいただく質問があります。


「そもそも、401Kと従来の企業年金制度ってどう違うのですか?」


という質問です。


とてもいい質問だと思います。


これを知っておかないと、運用するにも考え方が漠然としてしまいますね。


従来の企業年金制度は、「確定給付型年金」といいます。ちなみに、401Kはご存じだと思いますが、「確定拠出年金」です。


違いは、二つの年金制度を音読してみると違いがわかるかと思いますが、”給付”が確定しているか、”拠出”が確定しているかの違いです。


どういうことでしょうか。


まずは、両者の企業年金の仕組みを理解しましょう。


確定給付型年金は、みなさんがリタイアするときにもらえる年金の給付額があらかじめ確定しているので、確定給付型年金といいます。


確定給付型年金も確定拠出年金も企業年金です。企業年金は、制度が各社違いますが、オーソドックスなパターンだとみなさんの勤続年数や貢献度などによって積み立てられる額も違います。当たり前ですが、入社したての人より、部長などのほうが積立額は多いわけです。


積み立てられるお金は、現役でみなさんが働いている最中に積み立てられ、退職をしたら返ってきます。

覚えておいていただきたいポイントは、企業年金は、毎月一定額もしくは一定割合がどんどん”積み上げられている”ということです。この”積み上げる”という行為を”拠出”といいます。


今度は確定給付型年金と確定拠出(401K)の違いですが、確定給付型年金は、その拠出されたお金を会社の責任で運用し、増やしてくれる制度です。会社は、一定額を拠出し、運用に回します。金利は、予定利率でだいたい4%~5%。会社はお金を運用で増やしながら、みなさんの企業年金を大きくしていくのです。

反対に、確定拠出年金の場合、拠出だけは会社がしてくれます。ただ、運用は自分でやらなければいけません。


ここまでいくと、読者の中でお気づきの方もちらほらいらっしゃるのではないでしょうか。確定給付年金の場合、会社は4~5%で運用してくれているので、確定拠出年金を使っているみなさんが、従来の年金制度上で年金をもらっている人と同じくらいの年金額をもらおうと思えば、同じだけの運用をしていかなければならないということですね。


そんなの無茶だろ!という声も多いのは確かです。


ただ、不可能な数字ではありません。考え方ひとつです。


確定拠出年金の最大のメリットは、税制が優遇されているのもありますが、お金の管理を自分でできるということです。これは、実はとても大きいことです。


確定給付型年金の最大の弱点は、”みなさんの立ち位置におけるインフレ”に対応しにくいということです。


ちょっとややこしい表現ですが、こういうことです。


例えば、ある従業員Aさん(30)が確定給付型年金で60歳になったら1500万円もらえるとしますね。

これまで、インフレとお給料については一定の相関があったため、お給料が日々の生活を支えていること考えれば、賃金はインフレの影響が長期的には反映されている必要があると考えられていました。

過去の伝統的な多くの退職金や企業年金制度では、定期昇給がある本給などに連動して給付額が算定されていたため、間接的にインフレに連動する制度になっていたんですね。


しかし、退職一時金の給付が徐々に増加していく中、景気低迷という背景も手伝って人件費、とりわけ退職一時金の抑制に踏み切る企業が増えてきています。その一つの方法が、退職金にベース・アップを反映させないようにする動きです。


特に1990 年代から2000 年代初頭にかけて、退職金の基礎給について、ベース・アップを反映するいわゆる本給から退職金のための専用給与に変更したり、定額制、ポイント制を採用するなど制度変更が大きく進んだと言われています。これ以降は、多くの企業で、退職金や企業年金がベース・アップの影響、すなわちインフレの影響を受けないようになりました。


どういうことかというと、今まではお給料に応じて年金の積立額があがっていたのに、これからはあまり上がらない時代になってきたということです。確定給付年金の場合、金額がある程度確定してしまうので、会社の業績が悪ければ退職金額が多くなりにくくなってしまいます。


しかし、確定拠出年金の場合、積立額が変わらなかったとしても、みなさんの年金は自分で管理できているため、会社ではなく運用の状況さえよければ年金が増えるということになります。


しっかり運用することを前提において確定拠出年金と向き合っていきましょう。


次のコラムでは、みなさんが老後を迎えたときの収入と支出から、確定拠出年金の位置づけを見ていきましょう。


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