コラム <21世紀ノスタルジア> Vol.4 | 監督のブログ

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<日本青年の大量殺人の心理>

酷い事件が起こりましたね。テレビでも大騒ぎですが、日本だけでなく、国際的にもこういう事件が多発傾向です。

刺青を入れ整形する心理と、大量殺人をする心理には根底に共通性がありますね。また、多くの大量殺人者が男なのにも心理的必然性があります。

実はこれは文化の問題なんです。彼は異常者というより、<心の闇にハマってしまった普通の青年>だと思います。


警察の護送車の中で、大量殺人者は楽しそうに笑っていますね。今日からはそれまでと違い、ヒーローであり有名人だからですよ。やったぜー!という心理。<理由はなんであれ>注目を受けれる存在になったですから。こういう水準の男はいくらでもいますよ。街にいくらでも歩いている。 


起こるべき事件が起こるべき時にちゃんと起こる。法則の正確で怖いところです。むしろこういう事件はこれからが本番。

近代功利主義自由主義思想の行き着く果ての必然なんです。それを乗り越える思想哲学こそが現代の潜在需要で、僕はそれを提示したいと思いますね。分かりやすい形でね。女の子の共鳴が大事です。人類の半分は女なんですから。 


刺青を入れ整形する心理と、カワイイ服を着て化粧をし、それでも不足なら美容整形する心理は全く同じ心理ですね。人目を気にしてるという事ですよ。注目と異性の好意を得たい、自分を人並み以上の存在に思わせたいという心理。どうすれば特別な存在になれるか?要はそういう心的欲望でしょう。 

自分の顔をネットやテレビにハッキリ出して、自分を見てくれと主張している。世の中のために、存在不要と考える身障者をポケモンGOとさほど変わらない感覚で殺害して<高得点>を狙うわけです。そこではアキバの加藤君同様<数>が問題なんです。ショボくては<スゲー!>とは世間に言ってもらえない。オリンピック選手のようにガッツポーズもとれない。


こうして
(戦後70年最大の個人による大量殺人が起きます。護送車の中の彼は、ノリですよノリ、という笑い。ビックリしたでしょ、エヘヘ。というノリ。同時に犠牲者の遺族には大変申し訳ない、とすぐ発言している。段取り芝居なのです。自分のドラマを作演出主演しているわけで。ウケたよね、という満足感。程度の差こそあれ、若い男たちの多くが、そういうノリを持っている。どうでもいいや、と思えば何でも出来る。ただひっそりと消えて行きたくないだけ。せめてひと花咲かせようという感情にハマっただけのこと。 


根底にあるのは人間哲学の問題であって、彼個人の特殊性ではありません。むしろ特殊性がないから怖いわけですよ。あなたの彼氏であれ友人であれ、同じ事をしかねない。ちょっとズッコケれば誰でもなりうる。彼も学生時代は親切でマジメな男子だったんですから。 


オリンピックで日本人は大健闘ですね。同じ情念でも、いい方向と悪い方向があり、それがどちらに向くか?それはみんなで考えて行かないといけない問題だと思います。

人任せではなくね。このコラムにある根底のテーマはそれです。