こんにちは、アマミモヨリです
偶然でも何でも
お越しいただきありがとう。
前回③からのつづきです。
声をかけてくれたおばさまに
状況を説明すると、一緒に
駐車場へ来てくれました。
舌打ちばかりするので、てっきり
しゃべれないほど弱っていると
思われたおじさんですが、
おばさまの質問には
小声ながら答えていました。
おじさんは車に乗ろうとして、凍った
アスファルトで転倒し、そのまま30分も
そこにいたのだそうです。
たしかに死角。
おばさまの救助は見事でした。
カラダが冷え切っているおじさんを
車に乗せて暖房を入れて、
ご家族に連絡を試み、
あっというまに
救急車を手配しました。
わたしは何の手伝いも出来ずに
ヒルマを抱えているだけでした。
すると、それまで沈黙していた
あの人が口を出したのです。
いや、もうね、たしかにここまで
よく静かにしてたとは思うけど、
ヒルマの相手をしている
余裕はないわけで…。
そしたらおばさまが言うのです。
いやあ~、わたしはもうね、
感激しました。
そして丁寧にお礼を伝え
駐車場をあとにしたのです。
▼帰り道で▼
帰り道に思い出すのは、
迷惑そうだったおばさんのこと。
急ぎの用があったのかもしれないし、
単に機嫌が悪かったのかもしれません。
でも、あんな冷たい目で見なくても…。
自分がこれまで周囲の人たちから
たくさん親切にされて来たことを
感謝する良いきっかけになりました。
そして、
いつかあのおばさんが
困ったときは、
全力で助ける!と意気込みました。
そしたらあのおばさんも
今度は誰かを
助けてくれるかも…。
こうしていつもと違う
なんとも奇妙な一日が
終わりました。
▼その後▼
倒れていたおじさんが
その後どうなったのか…
気になります?
わたしは世の中の仕組みを
不思議に思うことになるのだけど、
数日後、
あのとき助けてくれたおばさまと
偶然再会したのです。
(つづきます)
\わたしのおススメ/
▼小学生の女の子の話(全3話)
▼迷子の女の子の話(全7話)