朝起きると、雨は止んでいたが、路面は濡れて、霧もかなり出ていた。山間部ならではの朝。
私とアッキーヨは圧倒的な走行不足を補うべく、ハーフウエットコンディションの中、15分のフリー走行にでた。
座面の変更で、フロントも変更。
しかし、違いや不具合を見つけられるくらい走ることができずに15分はあっという間に終わってしまった。
ウエットパッチの多い中、ドライタイヤで走る250のマシンは壁となり、思うように周回できなかった。
それも、まあ練習だという事。
予選に向けて準備する。
天気も見事回復!
ドライになった路面は温かくなる。
予選はなるべく早くでて、後ろから迫る速いライダーを待つ形にした。
ウォーマーで暖めたタイヤを冷やさないように、早めにアタック。
初めはトップタイムで回っていたが、すぐに二番手三番手と落ちていく。
しかし、フロントローが確定したようなので、一番時計の宮崎隼選手が来ないかと思った矢先に後ろからパスされる。
きたっ!
照準を合わせてついていくと、マシンはこちらのが走っている感じ。じゃ、どこが私遅いのかな…。
S字の後、6速全開でくっついて走っていたら、ここだけラインが違う?おっ、ここでブレーキ!?
私もついて行こうと同じようにかけたはずが、一瞬でフロントから転倒!
マシンと離れてグラベルに投げ出された!
昨日の土砂降りが功を制して泥の中の転倒。
身体は泥だらけだが、無事。
新しいマシンのカウルとシフトペダル、ハンドルを壊してしまうも、自走でピットまで戻った。
情けない状態にしてしまった。
しばらくして、アイファクトリーの五百部さんが心配してピットに来て、マシンの様子を見てくださった。
今回座面の変更に合わせて、フロントフォークの突き出しを出したことが、転倒の引き金になったことを指摘、すぐに元に戻した。
私は泥だらけの装備に手がかかり、マネージャーはマシンの修復に決勝まで必死に時間と戦った。