きょう
あるひとからハガキが届いた。



イラストも描かれたそれに
わたしは顔をほころばせた。
手書きの文字は
あたたかくて
メールやSNSで簡単に連絡をとることが可能になってしまったいまだからこそ
とても大切にかんじる。








きょうわたしは
あることで落ち込んでいた。



でも、そのハガキを見て
そんなことがあったなんてことも
わたしは、すっかり忘れてしまった。




そう。
そのくらいうれしかったのだ。




そのひとは
わたしが誕生日に贈ったものを
とても気に入ってくれたようだった。



といっても
わたしが贈ったのは
どこでも売っていそうな
なんの変哲もないものだったのだが。



それでも
自分が選んだものを喜んでもらえるのは
やっぱりうれしいし


それを使っているところを想像すると
なんだか
うれしいような恥ずかしいような
不思議な気持ちになる。





わたしが手紙がすきなのは
というか
手書きの文字がすきなのは

言葉の重さが違うからだ。



たとえば

「好き」とメールに打ちこむのと
自分のいちばんお気に入りのペンで
お気に入りの便箋に
「好き」と書くのでは
やっぱり
そこに込められた感情は違うとおもう。




それとおなじで

ありがとうも、元気ですか?も
自分の手で書けば
その言葉以上のものが伝わる気がする。



だからわたしは
大切なひとにはよく手紙を書く。



メールで送ってしまえば簡単だけど



これからも
手紙書いていきたいし


どれだけSNSが普及したとしても
手紙というものは
消えていかないでほしいと
そうおもうのだ。