津波で住宅を流されたり、地震で破壊されたりして、家族を亡くされたのに、そのまま住宅ローンを必死で毎月払っておられる方がおられる、という話を聞いた。既に、「【重要】住宅ローンがあっても、避難しても良い件」で説明したように、そんなにまでして払う必要などない。

もちろん、銀行にすればそうやって命を削って払ってくださる方は、ありがたいであろうし、銀行に聞いたって、「大変申し訳ないけれど、契約は契約ですから。。。」というだろう。銀行員の方から、

「実はね、お客さん。住宅ローンなんて、払わなくても、なんとかなりますよ!」

とは、口が裂けても言えない。

しかし実際問題として、津波で住宅が流されたり、地震で家を壊されて、家族を喪った人に、

「契約だからキチンと払え。払わないと怖いお兄さんが来るぞ!」

と迫れるかというと、高利貸ではないのだから、そうはいかない。

なので、試しに滞納してみたらいいのである。そうすると、催促に来るが、

「被災して、それどころではありません。」

といえば相手は困るだろう。それでほうっておくとどうなるかというと、

競売に掛けるぞ

と言ってくる。それでも放っておけば良い。そうすると、銀行は困る。銀行が本当に競売の申立をしてきたら、競売させれば良い。

津波にやられて土台だけになったり、地震で崩れた住宅を競売したって、いくらにもなりはしない。

だから、銀行も競売に掛けたりしないのではないだろうか。もし掛けたとしても、ローンが3千万円で、競売して100万円くらいで売れたって、残りの2900万円はどうにもならない。

そういうわけで、結局のところ、残高は銀行とのローンの組み直しになる。そのときには、毎月5千円の100年ローンとかにしてもらえば良い。それを月々払ってもいいし、払わなかったら、また催促が来るが、放っておいたら、今度は担保がないので、どうしようもないのである。

それに、土台だけになった住宅の競売に、親戚や友達に情報を流して参加してもらってもいいのではないかと思う。その友人から安く買い戻したりすると、詐欺になったりするのかもしれないけれど、「大草原の小さな家」でそういう話をやっていた。

意地悪のおばさんが、お金を貸した人が返済できなくなったので、その人の家具を取り上げて、競売に掛けたのである。しかし、おばさんの旦那は善人なので、そういうことをしたくなかった。そこで、競売の案内を誰にも出さず、友人だけに知らせたのである。競売の場に集まったのは、おばさんの予想に反して、マイケル・ランドン以下、貧乏人ばかりで、競売が始まると、高価な家具を、

「1セント」
「2セント」
「3セント」。。。。落札

というように超ウルトラ安値で落札して行って、すべての家具を何セントかで落としてしまったのである。おばさんは、その何セントかだけもらって、ブリブリ怒って帰っていった。そしたら友人たちは、

「大変だったな」

といって、家具を全部、その人に、プレゼントしたのである。

「大草原の小さな家」のような<健全な>ドラマで、「心温まる話」としてやっていたのだから、こういう場合は詐欺にはならないのである。

黙って払っている限り、誰も助けに来てくれない

ことだけは、肝に命じておくべきであろう。