納棺・湯灌

今日も数件の湯灌

この中で依頼書に遺族様が湯灌を強く希望され

ている。と記載あり


凄く故人様をお風呂に入れてあげたいんだね

って一緒に向かっている納棺師と

話をしていました。

ついてから挨拶・御参りをすませて

浴槽などの用意をしていました


遺族様たちは

「こんなの初めて見る」等話ながら

ずっと側で見ておられました。




納棺専門の会社はたくさんあります


会社により浴槽などもやり方も違うと


思います。


今回は式場での湯灌でしたから


故人様は台に寝ておられました。


台に寝ている場合が一番大変です


故人様をおこさなくてはいけない


台から落としてはいけませんからね


そして私達が直ぐに気づいたのが


顔は小さいのですが首がなく


直ぐに肩で見るからに身体が大きい!


お風呂に入っていただくために衣類を脱がせる


のですが身体が大きすぎる


なのに台の幅は狭い


本当に落ちたら大変だ


二人で身体が落ちないように


私は前から支えながらお風呂に入れるように


故人様の準備は無事におわり


お風呂では遺族様が頭から手や腕にふくらはぎ
足先まで洗って下さりました。


ここまでも身体が膨張している姿をみて


「痛かったね〜痛かったね〜可愛そうに..」

「お風呂やで気持ちいいかあ?」


等故人様に話しかけながら


本当は40キロあるかないかの体重で
背も小さくて小柄な故人様だったらしく
延命治療をずっとしていたそうです。


毎日点滴ずっと点滴


だからなのか膨張は凄かったです


本当に首が見えないくらいに


肩から胸から足先まで膨張で


身体だけが大きくなっていました


遺族様も、ここまで膨張していたのは


びっくり!


だから湯灌を強く希望されていたんですね


お着替えは着物を着せてほしいと


綺麗な黄色の柄が入ったものをもってきて
いました。


私達はまた、故人様が落ちないように二人で


起こしながら着物を着せます


本当に綺麗な着物で良くお似合いでした。


着物姿に合うようにマニキュアも


遺族様に塗っていただきました


遺族様はみなさん


「綺麗になって〜
    良かったな〜〜  」って涙ぐんでいました


そしてみなさんのお力をかりて

柩に納棺し御飾りもすませ
無事に終わりました。


最後に遺族様に挨拶をすると


「湯灌をいろいろみたけど
    本当に一番良かったです!
    本当にありがとうございました!」と


お言葉をいただきました。


こちらこそありがとうございます

家族・遺族様の思い遣り
最後に綺麗にしてあげたいと
丁寧に話しかけながら洗っている姿など


大切なものを感じるがことができました


ありがとうございます


延命治療は今の現実は増えています。

家族と故人様のその間の精神的なつらさ
故人様の生前の苦しみ
いろんな考え方や想いの葛藤があるとおもいます。


『最後に綺麗な姿で旅たたせたい』

という気持ち


湯灌の儀をさせていただき
ありがとうございました。


故人様には、皆さんの気持ちを受けとって
綺麗な花がたくさん咲いている場所へ
旅立ってもらいたいと思います。