納棺・湯灌


こんばんは。

毎日毎日、暑いですね

被災者の方々、消防・自衛隊・警察の方々
暑いなかまだまだ作業されていますが
熱中症には気をつけて
水分をとりながら
日陰などあれば休憩してくださいね。


さて、私達は毎日仕事があり

今日もお湯灌に伺いました。

79歳の男性です。

奥様や娘様に親族様が来ておられました。

挨拶をすませて、別の部屋にいる故人様に

御参りをしにいきました。

ガリガリで
もう、皮膚と骨だけのような

細さでした。

湯灌の準備が出来たため

親族様達にお声をかけに伺いました。


まずは皆様に、お風呂に入る前の

逆さ水をしていただきました。

そして、今から洗髪・洗体を始めさせて頂きます。と声をかけると

急に皆さんがそれぞれ涙を流しだし

『みているのが辛い.....     辛いです。        』


とおっしゃいました。


奥様や娘様は涙がとまらないようで

辛すぎて、よう見れません.......と

下を向いていました。


私達は、

『無理にみて下さいとか強制ではありませんから、私達でしっかり綺麗に洗わせて頂きます。』と答えて


違う部屋で待ってもらうように致しました。


そして、相方の納棺師と二人で故人様を
洗いながら



『              いい家族だね。。         』

『        想いが強すぎて見れないんだょ。  』

『     立ち会いするから想いが有る

        じゃなくて
      
        立ち会い出来なくても

        愛情があるのがわかるね。

        それも素敵な家族だね。          

        それもいいよね。            』

         
        って話をしていました。



故人様がこんなにも、身体が痩せ細り

点滴の後が紫で、痛々しそうで

勿論、腹部はペチャンコにへこんでいて

あばらなど骨だ!って

触るとわかるぐらいになっていました。


顔もだいぶ痩せてしまっていました。


遺留品に免許証があり


みてみると、わかるぐらいに
顔が変わってしまっていた

二人で、免許証の写真を見て

お父さん格好いいね〜って

話をしたりして。

口もとも入れ歯を入れて、綿をつめて

少しだけ本の少しだけ顎ラインがキモチふっくらとした感じ

しっかり入れ歯も入り

口も瞑ることができて

やっぱり、お父さん男前だな!って

話をしながら

浴衣に御着せ替えも済み

奥様や娘様、遺族様を呼びに行きました。


皆様は、故人様をみてビックリされました

『まあ、綺麗に男前になって.......

お風呂にも入れて........入る前とは

見違えたね〜〜〜〜.................

凄いですね‼️こんなにもかわるなんて

思いもしなかった。。

本当にありがとうございます‼️


お父さん良かったねー

おじいちゃん、おばあちゃんの所にちゃんと

いくんよ!

必ず良いところにいってや.........   』


と感謝されながらまた涙を流しておりました。


こちらも、

故人様は病に生涯をおえたけれど

こんなにも家族に想われて

本当に素敵な家族に出会いました。

棺に納棺後、最後に挨拶をすると

娘様が


『あの............本当に本当に

ありがとうございました。

あの............

なんていう仕事になるのですか?  

こんなにもしていただいてビックリしています。』        と聞いてこられました。

私達は
『ありがとうございました。

納棺師、または湯灌師と申します。』


とお伝えして

再度、礼をしてその場をひきあげました。


奥様や娘様、遺族様の心に残っていただけ
るだけでも良かったと思います。
なぜなら、より一層 かっこよく健康そうに見えた最後の故人様の顔を忘れないでしょうし
心にずっとずっと残り続けていくはずだから
です。


どうか  やすらかに