納棺・湯灌

暑いですね。。

台風後の関東など
また暑くなりそうです

熱中症にならないように
こまめに水分と日陰で休憩を
とってください。

今回は、若い男性の湯灌

こないだ50歳になったところだと
故人様のお母様が言ってました。

『若すぎる死』

納棺師・湯灌師が一番
出来れば避けたい湯灌です。

成人の若い方や子供は
本当に辛く
まだまだ楽しい事を経験していく
はずだったのに......と考えさせられます。

湯灌の準備が整い
湯灌の儀を始めさせていただきました。

お母様と故人様の兄嫁様が立ち会いされ

お母様とお兄様が一緒に洗ってくださり
ました。

お母様は洗いながら

『お父さんの時はこんなにちゃんと

洗ってする事なかったわ〜。良かったわあ。

この子、お風呂が大好きな子で

一人でよく銭湯に行ってたからねぇ〜

ほんとに良かった。。

今すぐに起きてきそうやな     』

って腕や肩や洗って

今も受け入れられずに涙も
流れない様子でした。

お兄様も

『あぁ......固いね。硬直?

あぁ......。』と言葉にできない様子

足など下半身を洗ってくださりました。

勿論、お兄様も涙はありませんでした。

凄く故人様はきれいな状態でした。

男前な50歳の男性

何故若くして........と思っていたら

お母様が

『ぜんぜん受け入れられないのよ。。(笑)

寝てるみたい。

仕事終わりに路上で倒れて

救急車で運ばれてね、そのまま

す―っと亡くなってね。

熱中症でね・・。

本当にぜんぜん今の現実受け入れ
られてないの。

熱中症..........?
本当に亡くなってるのかな?』

って私達に話をしてこられました。


私達は死因がわからなかったので
その時にわかりました。

なんて答えてあげればよいか
わかりません。。

ただただ

『お若いですよね・・
                       お外のお仕事ですか?』

って会話をするしかありませんでした。

独身で、50歳の男性

彼女がいたようで

お母様は亡くなってから彼女がいたこと
彼女に初めて会った事を話してくれました。


どれだけも、受け入れられない現実

涙もでないぐらいに

『現実なのか夢なのか
                         わからないの』

ってお母様もお兄様も言ってました。

辛いことすぎて
くるしいだろうと感じました

納棺の際はてを貸していただきました。

そして飾りつけも終わり

最後に見ていただいたのですが

その時です。


現実を目の当たりにしたのでしょう

お母様やお兄様の目に

涙が溢れてきて

『あぁ......つらいね。

親より先に行くんか.........。』

って

『あぁ......あんたお風呂がすきやから

最後に入れて良かったやろ.......


本当に綺麗にしていただき
ありがとうございました!』

と私達にあいさつをされました。


受け入れたくない現実
夢のようで夢であってほしい現実


本当に
私達が出来ることは
綺麗な姿で旅立つお手伝いしか
できません。
話をたくさん聞いてあげることしか
できません。

これから
どんどん受け入れていかないと
いけない現実を前にした親族様

辛いと思いますが
どうか時を重ねて受け入れ
故人様の分も長生きしてあげてください。

故人様、若くして旅立ちますが
どうか
空の上から
お母様お兄様を見守って
来世にはもっと
楽しく長い人生を歩んでください。