高いアルファ線・ベータ線を個人で計測…しかし、公的測定ナシ | あらやす日(本)誌

高いアルファ線・ベータ線を個人で計測…しかし、公的測定ナシ

原発事故において、
今、行われている最大級の隠蔽のひとつは、
プルトニウムやウラン、ストロンチウム等の放射線測定データだろう。

なお、
放射性物質は200種類くらいあると言われる。

●ネプツニウム239が7.6兆ベクレル放出~8/26:経済産業省プレスリリース
http://ameblo.jp/ararada/entry-11014171456.html
●原発事故:ネプツニウム239の検出?!?
http://ameblo.jp/ararada/entry-10986397003.html
●週刊現代の調査~「テルル129」「アメリシウム241?」の検出
http://ameblo.jp/ararada/entry-10965163441.html?


放射性物質が放出する放射線には主に3種類ある。

たとえば、
プルトニウムはアルファ(α)線、
ストロンチウムはベータ(β)線を放出する。

アルファ(α)線やベータ(β)線は、
ちまたで多く出回っている日本定価で10万円未満の多くの機種では計測できない。

多くの低価格測定機では、
ガンマ(γ)線しか測定できない。

5月下旬に、
福島市立北沢又小学校の校門前で、
ガンマ(γ)線だけでなくアルファ(α)線、ベータ(β)線も計測できる機種で、
ガンマ(γ)線の約10倍のアルファ(α)線+ベータ(β)線が計測されていた(下記動画)。

この動画で計測した測定機種ではアルファ(α)線を単独で検出したわけではないのでアルファ線の存在は断言できず、あくまで「推測」。

アルファ(α)線の測定だけでなく、アルファ(α)線の核種には精緻な測定が必要であり、核種の粒子を検出して分析する必要があるだろう。



この動画での測定結果は、
α線 : 約 650 CPM
β線 : 約 2700 CPM
γ線 : 約 330 CPM
※CPM:1分間に捕捉する放射線の数。

アルファ(α)線を出す代表的な核種はウラン238、プルトニウム239、プルトニウム240、アメリシウム241。
ベータ(β)線の代表的な核種はストロンチウム90とヨウ素131。ヨウ素はガンマ線も出す。
ガンマ(γ)線の代表的な核種はセシウム137とコバルト60。セシウム137はベータ線も出す。

この動画の測定では、低価格測定機で通常測定できるガンマ(γ)線の数が、アルファ(α)線+ベータ(β)線+ガンマ(γ)線の3種類の放射線全量の9%弱でしかない。

原発から60km以上離れている福島市でさえ、
ウラン・プルトニウムが出すアルファ(α)線がガンマ(γ)線の2倍も存在している可能性が推測されるだけで十分恐ろしいことだ。

福島市で、
このレベルのアルファ(α)線、ベータ(β)線と思われる放射線が計測されているのだから、
原発周辺の高濃度汚染地域ではこの数値の倍以上あることは間違いない。


この動画では、
比較的高価格の機種で信頼性も高いInspector+(米国S.E.International社製)で計測しているが、この機種でもアルファ(α)線を単独では検出できない。

低価格の測定機ではガンマ(γ)線しか測定できないが、推測で高価格機種でアルファ(α)線、ベータ(β)線まで入れるとより高い数値になることだけはわかる。

10万円未満の放射線測定器はガンマ(γ)線やエックス(X)線しか測定できない機種が多いが、Inspector+はアルファ(α)線、ベータ(β)線、ガンマ(γ)線のほぼすべての放射線をカバーできる。

なお、Inspector+は原発事故前は5万円程度で買えたと思う。原発事故後は相場が上がり高いときで40万円くらいになったときがあるが今は日本で20万円くらいか。アメリカのアマゾンならば5万円程度で買える。


●「精度低い」放射線測定器~誤差30%超だから買うな???
http://ameblo.jp/ararada/entry-11014145332.html