「sengoku38」こと一色正春氏記者会見「海外メディアのほうが成功しやすいと思った」

(ニコニコニュース NCN 2月22日0時50分配信)  http://p.tl/uqnq

 いわゆる「尖閣ビデオ」を動画投稿サイトYouTubeに投稿した「sengoku38」こと一色正春氏が2011年2月21日、フリーランス・雑誌・ネットメディアの有志によって結成された自由報道協会(仮)主催の記者会見に出席した。「大勢の前で話すのは得意ではない」という一色氏は緊張気味の態度で、記者たちから投げられた質問に一つ一つていねいに答えていった。その模様を詳報する。

※「sengoku38」こと一色正春氏記者会見

以下、一問一答。(敬称略)

――――――――――

一色正春(以下、一色):
 一色正春です。このような会にお招きいただきありがとうございます。しかし、正直来たくはなかった。というのも、大勢の前で話すのは得意でないので。だが上杉隆さんに頼まれたので、引き受けることにした。彼とは10日程前に初めて会った。今回の事件で色々学んだが、やっぱり、直接自分の目で見て判断することが大切。いろんなことを言われている人だが、会ってみて、判断して、「彼ならば」と信用してやって来た。

 これだけ言えば、よそで悪口を言われないはず(笑) 言われても、事実に基づいた悪口ならばいくらでも言ってください、ということ。あと、ついでに言っておくが、先週発売された本(『何かのために sengoku38の告白』)の出版社(朝日新聞出版)に関してもいろんな意見を直接耳にしているが、人と人との繋がり、結局はそこで選んだ。今日ここにきたのは、既存のマスコミや記者クラブを批判するためではなく、聞きたいことには答える、そういう単純なことだ。

フリージャーナリスト・上杉隆(以下、上杉):
 一色さんの本でも触れられているが、YouTubeに流す前に、尖閣ビデオをCNNやアルジャジーラなどにビデオを持ち込もうとしたということだが、なぜ日本のメディアでなく海外メディアを想定したのか。

一色:
 予想通りというか、何となく私をマスコミと敵対する方向に持っていこうとしているようだ。単純に言って「可能性」だ。一発勝負で失敗してはいけないので、わずかの可能性でも、海外メディアのほうが成功しやすいと思った。もう一点は、世界に向けて発信するときに、他国のメディアが見たほうがより客観性がある。この二点を判断して、そのようにした。

「週刊朝日」編集長・山口一臣:
 なぜ一色さんの本が朝日から出版なのかと怒る方がいるが、一色さんが先ほどおっしゃったように、たまたま知り合ったというだけ。出版後、いろんな方から問い合わせを受けた。その中に、「週刊朝日編集部は『sengoku38』が本当に『一色正春』だと確認したのか」という質問があった。その方によると、おそらく一色さんという方は尖閣問題について何か情報発信をしたかった方で、たまたま神戸の漫画喫茶から投稿されたという事を奇貨として、自分から成りすまして名乗り出たのではないか、と。自分から名乗り出なければ見つかることはなかったのに、あえて名乗って本を書いたり情報発信をしたのではないか、という。そのことについて聞きたい。

一色:
 常識的に考えて、やってもないことをやったと言ってそれでクビになる人がいるのかと。すごい想像力だ。逆にそういう「陰謀説」という感じで本を作られてはどうか。はっきり言って物証等はあるが、これは捜査情報なので喋ることはできない。いろんなことを考えてもらうのはいいが、ちょっと方向が違うかなという気がする。この件に関しては完全に否定しておく。

「ユーラシア21研究所」理事長・吹浦忠正:
 本を拝見すると、今回の尖閣列島沖での事件について、「いわゆる中国漁船と日本の海上保安庁の巡視船の衝突事件」と書いてある。だが大手の新聞社とかマスコミの記事を見ると、
 (1)中国漁船と巡視船との衝突
 (2)中国漁船による体当たり
 (3)中国漁船による故意衝突
の三つの認識がある。一色氏はこの事件に関し、本音では何事件と表現するか。

一色:
 その人なりの捉え方で、いろんな言い方があっていい。私がそのようなことを言えるような立場でもない。できるとしたら、実際に石垣の捜査をした人が名付けるのが適当であると思う。

司会:
 これまで質問をしたお三方は、今回の会見を開くにあたって尽力された方なので、オープニングセレモニー的な質問だった。

フリーライター・村上隆保(以下、村上):
 記者クラブメディアが今回ボイコットしているようだが、一色氏と記者クラブの間で何かあったということか。

一色:
 何かというのは?

村上:
 日本のメディアにはあまり話せないことがあるために、今日、日本のメディアが来られないという状況が問題としてあるのか。

一色:
 相手の意見を聞いていないので分からない。誰が来ても話すことは一緒なので、来られないのは相手の都合だと思う。

村上:
 ということは、特に一色氏の方から「来ないでほしい」と言ったわけではない、と。

一色:
 まったくそのような気持ちはない。

上杉:
 ちなみに先週月曜日に一色氏が外国人特派員協会で講演したときは、日本の記者もたくさん来ていた。なので、一色氏でなく、この自由報道協会、もしくは、私に問題があるのでは。

フリーランス・マツオカ:
 ビデオ流出について、いつごろから考え始めて、いつ決断したのか。そのきっかけ等を教えてほしい。

一色正春(以下、一色):
 それは非常に説明が難しいので、少し宣伝気味になって申し訳ないが、本を読んでいただければ、すべて分かるように書いてある。付け加えると、本を発売すると、こういう質問は減るかと思ったが、逆に増えてしまったので困っている。本を読んで、足りないところを質問していただければ、さらに詳しく分かると思う。

香港フェニックステレビ東京支局・リー:
 事件から5ヶ月が経ったが、現時点で中国に対し何かメッセージはあるか。

一色:
 特にない。あえて言えば、中国政府もあの事件の真相を明らかにしたいのであれば、日本政府に残りのビデオを公開するよう、またレアアースを輸出を禁止して、プレッシャーをかけてくれれば嬉しい。

フリーライター・イトウ:
 秘密という概念について。あのビデオは秘密になる可能性があると考えて撮っているのか、それとも国民に証拠として公開するために撮っているのか。意識を聞きたい。

一色:
 現場で撮る際には、犯罪行為が行われれば、もちろん捜査の証拠ということで撮っている。だが海上では誰も見ていないので、捜査の正当性を担保するとか、仕事の内容PR。一口には言えないが、それを隠すものだという概念は、私の少ない経験ではなかった。

フリーランス・ニシムラ:
 ビデオ公開後、ほぼすべてのメディアが冷ややかな論調でその公開を報道していたが、一般の国民はデモ行進をする時に一色さんにエールを送るような行動がずいぶん見受けられた。11月頭、公開直後の日比谷野外音楽堂で3500人が集まった集会があり、そこで私が壇上で「Sengoku38さんに『ありがとう』って言おう」って言ったら、3000人が大合唱して「ありがとう」ということが起きた。そのようなギャップは、どの程度認識され、どのように感じていたか。

一色:
 反応というのは、期待していなかった。初日は報道を見たが、あとは極力見ないようにしていた。皆さんがデモとかされていたということは、薄々わかってはいたが、どのような反応があっても覚悟はしていた。メディアが冷ややかな反応というのは、実感していなかったが、話が映像の中身以外にずれていた。私が考えてほしかったのは、あの映像を見てどう思うか、現状どうなっているか、そこを考えてほしかったが、論点がずれていて残念だった。私が非難されるということに関しては、特に感想はない。

ニコニコ動画・七尾(以下、七尾):
 視聴者からの質問を代読する。「大変関心を持って著作を拝見いたしました。一色さんが起こした行動の意味を知る上で多くの方に読まれるべき本ですが、すべての人が読めるとは限りませんので、この会見でひとつお願いがあります。日比谷焼き討ち事件やハル・ノートを例にとって書かれている『日本の外交にとってなぜ情報の公開が必要なのか』という点について、広くユーザーに向けて、改めてお話しいただけないでしょうか」。

一色:
 外交問題を語るというのは、私にとって恐れ多いような話。個人的な見解としては、やはり国難というか、国が大変なときは国民全員が判断し、そのためには真実を知らなくてはいけない。「秘密にして真実を知らせない」という意見もあるが、それはあまりにも国民をバカにしているんじゃないか。一部の人間、選ばれた人間だけが政策を決定する、そういうやり方もあるだろうが、どちらが正しいかは永遠のテーマ。私自身は広く国民が真実を知って、それで国の方向が決まっていけばいいと思っている。

七尾:
 情報の開示によって、戦争や大きな事件が回避できる可能性があるということですね?

一色:
 すぐ「戦争」とか「戦争じゃない」とかいう話になるが、多くの国民が望めばそうした事態になるのはやむを得ない。問題は、そうした事実を知らないまま、そういう事態になること。本当のことを知ったうえで選択することが大事じゃないかと思う。

フリーライター、大川興業・大川(以下、大川):
 現政権が日中関係をこれ以上悪化させたくないから今回のビデオをこれ以上流さない。これによって海上保安庁の長官が責任をとって辞めるとか、国交省の大臣が辞めるとか、そういう国家としての姿勢がはっきりしていれば、今回のYoutubeへの流出はなかったか?また、中国漁船からモリを打たれた場面が、10時間の映像のなかにはあるともいわれているが、その点について聞かせほしい

一色:
 ある程度はっきりとした意志があれば、私はそれに逆らう必要はなかったと思う。「こういう理由で見せないなら見せない」ということであれば、おそらくそういう行動には至らなかった。数年前に不法上陸して強制送還したという例でいけば、誰が責任を取るというのは、はっきりした形になっている。そういう形であれば、不満はあるが、ここまでする必要はなかったと私自身は考えている。

 2点目については噂ではそういう話も聞くし、逆におとなしく捕まったという話も聞く。これは、残りのビデオが公開されない限り、ずっと論争が続くと思う。残りのビデオが公開されれば、いずれにせよ真実は明らかになる。それをできれば、皆さんに求めていっていただきたい。

大川:
 かえってこのことが日中関係を悪化させることになるという話についてはどう思うか?

一色:
 私の個人的な考えだが、なんかスッキリしない。向こうの船長は逮捕時に殴られたとか、そういうことも言っているし、賠償問題もうやむやな感じで終わっている。仲良くするにせよ、喧嘩するにせよ、はっきりさせたほうがいいんじゃないかと思う。

「週刊金曜日」編集部・アカイワ:
 今回の映像流出事件で「よくやってくれた」という声がある一方、自民党の谷垣総裁は2.26事件を引き合いに出し、「映像流出を擁護する人もいるけれど、国家の規律を守れないのはまちがっている。2.26事件でも将校の若い純粋な気持ちを大事にしないと、という声があったなかで最後はコントロールできなくなった」と指摘しているが、この点についてはどう考えるか?

一色正春(以下、一色):
 一見まともな考えのような気がするが、どうなのか。クーデターというなら、本当のことを皆が知れば、政府が転覆してしまうという時点で話がちょっとおかしいのではないか思う。要するに2.26事件みたいに小銃を持って人を殺すようなことと同列に扱うのはいかがかなものか。ただ単に、本当のことが白日のもとになった。それでリーダーと呼ばれる人が右往左往している姿がみっともない。これくらいのことがあっても、自分がしっかりしていればコントロールできる。たかだか一公務員がビデオを公にしたことくらいで政府が潰れるとか倒れるとか、右往左往しているのはどうかなぁと思うが。

ドイツテレビ・ニシザト:
 尖閣諸島は日本の領土であると考えるか。そして、それはなぜか。その答えを踏まえたうえであの海域の現状をお聞きしたい。台湾や中国の漁船が操業していると聞くが、日本の領土とするならば、領海内での操業は日常的なのか。そこに入ってこようとするから、海上保安庁の船と小競り合いが起こるのか。

一色:
 (尖閣諸島は)日本の領土だと思う。理由については話せば長くなるが、きちっとした手続きを経て日本の領土に編入している。詳しくお知りになりたければ、外務省のホームページあたりを読んでいただければいいと思う。

 (中国船が領海内で操業しているという話は)聞いた話なので、私が正確に伝えることはできない。できればジャーナリストの方が現場に行って、その目で見ていただければいいと思う。

フリーランス・上出:
 元の仲間や同僚など、いま現在の自分への手ごたえというか反応や実感は? またウィキリークスなど秘密にしていることを明かすことの意味が問われている。これからもそれらが大切と考えているのか。

一色:
 反応はあるが、現役の人なので内容を明かすことは控えさせていただく。手ごたえと言うか、良いか悪いかというのはちょっとわからない。とりあえず自分はやるべきことをやった。その結論はまだ出てないかも知れない。

 (機密の公開については)私自身は「機密を漏洩した」とは思っていない。あのビデオが機密にあたるかどうか、そこは皆さんがご覧になってどう判断されるかだ。あれを機密というのであれば、そうかも知れないが。私自身は機密と思っていない。

週刊SPA!・ヤマザキ:
 本を読んだが、かなりご自身の見解というか主張というものが随所ににじみ出ていて、今回の流出に関しても、巧妙にだいぶ先の先を見据えて流出したというように読み取れた。先だって中田宏元横浜市長のツイッターで一色さんと接触したとつぶやかれていた。前の会見では石原都知事が一色氏を絶賛していた。今後、政治的な発言を積極的にしいくつもりはあるか?

一色:
 私はもともと政治的な主張に基づいてやっているわけではない。ただ単に見たほうがいいものを、皆が見られる状況を作った。単純にそれだけ。その結果、いろんな方がいろんな意見をおっしゃっていただいているということはありがたく受けるが、単に政治がうんぬんという問題ではないと私自身は考えている。
どうしても政治に結びつけたり、反マスコミに結びつけたりという方がいるが、自分自身では誰に対抗するわけでもなく、単純に皆が見るべきものを見られる状態にした。それだけだ。

ケツダンポトフ・そらの:
 ネット中継を見ている方の質問を代読させていただく。「現在最前線で働く海上保安官の皆さんに何かありますか?」。

一色:
 「がんばってください」と、そんな程度。漠然としすぎて言いようがない。

フリーランス・フルカワ:
 今回の件で大変な有名人、注目の方となられたが、なかには一色さんを言論の場や政治の場に引っ張っていきたがる方もこれからたくさんいると思うが、仮に政治家になりませんかということになった場合、受ける意志はあるか?

一色:
 そういう話は今のところないので、現在では考えていない。(そういう話が)きたとき考える。

フリーランス・タカハシ:
まず、海上保安庁は警察庁と一緒でいわゆる自衛のための武器を所持することを許可されている。それによって、中国漁船側に対する攻撃という威嚇なりの行動をとることも可能だったと思われるが、そういった事例が今まであったのか。それと、そのことについてはどう思うのか。

もう一点。先日の外国人特派員協会での冒頭の発言で「春になると尖閣で起きる出来事で何かわかる」とおっしゃいたが、できれば具体的に教えてほしい。

一色正春(以下、一色)>:
 一点目。私が何でもかんでも知っていると思われているようだが、あまりよく知らない。前例があるのかないのかもわからない。ただ現実問題、尖閣じゃない他のとこで似たようなことあるが、外国の漁船に向けて銃を撃つということは非常に難しい。法律上可能ということになっているが、いくら法律があっても今回のように釈放したりするような、やっぱり意志の問題。だから、法律があったから何でもできるというわけではなく、明確に排除しようとか、誰かが責任をとるということがない限りは、銃撃というのは今の日本ではかなり難しいと思う。

 二点目。通常毎年、5月連休くらいに季節風がやむ。今こないのは、季節風が風力5とか6とか吹いているから。それがなくなれば通常は6月くらいに、全世界の華僑が魚釣島の奪還を目指してくる。そういうのを知っているというか、情報というほどでもなくて、おそらく知っておられる方はたくさん知っておられると思う。その程度のことしか、私は逆に知らない。

フリー・サカモト:
 基本的なことかも知れないが、今回流出したことで出頭されたが、自ら出頭されたという理由と、神戸の漫画喫茶で流出というか動画投稿したときの、見つかった場合に職を失うことに対するリスクをどう考えていたか教えてほしい。

フリージャーナリスト・上杉隆(以下、上杉):
 本に詳しく書いてます。

一色:
 代弁していただいてありがとうございます。

上杉:
 ニコニコ動画には、どのくらい集まっているか教えてほしい。

ニコニコ動画・七尾:
 今日はニコニコ動画で生放送しているが、予約が非常に多い。3000超えている。視聴者はまもなく3万人。ユーザーからの質問で大変多かったのが、なぜハンドルネームが「sengoku38」なのかということ。これは非常に重要だと思う。というのは、ビデオが流出されたときに皆さんが衝撃を受けたのには、ハンドルネームに何か深い意味があるのではないかということ。それで本を読むと、いろいろな取調べに対していろいろ正直にお答えされているが、ハンドルネーム「sengoku38」の由来については特に答えられなかったみたいなニュアンスで読み取れる箇所があるが、「sengoku38」をなぜつけたのか。あともう一点は、どうして取調べでこれについて答えられなかったのか。

一色:
 よく「実名でやらないのはどうこう」という話があるが、ハンドルネームで実名を使うっていうのをあまり聞いたことがない。そんなに重要なのかなっていう気がする。たしかに捜査当局もいろいろ長時間にわたって聞いてきた。それで言わないっていうことはそういうことだと思ってほしい。本に書かないこと(の理由)も秘密にしておく。

週刊SPA!・イケガキ(以下、イケガキ):
 著書を読んだら、非常に一色さんが理性的に行動していた印象が強いが、辞めた後の活動をどうするかというのは、もとから計画があったのか。

一色:
 理性的に...文章にすればそうなるが、そうでもないってことは多々ある。当初の予定としては、予定っていうのもおかしいが、逮捕されて、拘禁されて、公判...で、本当は今頃、東京の拘置所にいる予定だった。今ここにいるということが予定外といえば予定外で、辞めてからどうするというのは考えていなかった。特にそこまで人生、計画性をもって生きていない。

イケガキ:
 今はどのように生活しているのか。

一色:
 収入ない。

フリー・サソウ:
 CNNとアルジャジーラにファイルを送ったと聞いた。どういう形で送ったのか、それから、メモか何かをつけて送ったのか、そのあたりについて知りたい。それによって、向こうがそれをどう判断したのかを知る判断材料になる。

一色:
 事実関係で言うと、A社には送っていない。C社にのみ送った。それは、ある記憶媒体を送っただけで特に解説等はつけていない。(メモも何も)つけていない。

ライブドアブロゴス・タノ:
 同じ海の問題で、シーシェパードの問題で調査捕鯨が中止に至ったという問題があったが、海の安全を守っていた一色さんとして、どのように見るか。そういう妨害をどうかできなかったのか、乗組員の安全を考えて帰ってきたということだが、「断固やるべきだった」とか。

一色:
 あれは私の見方だが、世界的には「海賊行為」に他ならないので、国内法さえきっちり整備すれば取り締まれると思う。それをしないのはなぜかっていうのは、立法府の人に聞いてほしい。

シアター・テレビジョン・タカマツ:
 一点目。今現在公務員の職を辞されてるということは、それなりのやはり責めを負う覚悟もあって負ったということを2.14の会見でもおっしゃってたと思うが、であればなぜ本名で公開されなかったのかということが一つ。

 二点目。脱サラをして海保に入られたと聞いたが、何かきっかけがあったのか。

一色:
 一点目。それも詳しく本に書いてあるが、私はどうせやるならば、事件というか騒ぎが長期化すればいいと。そのためには、進んで名乗り出ると報道自体がすっと引いていくので、「長引けば長引くほどいい」という私の考えで、本名ではやらなかった。それと、失敗したときのため。本名でやって失敗したらそれで終わりなので。

 二点目。いろんなことありましたけど、それはここで語るべきことではないと思うので、何かの機会があればまた。

司会:
 時間となったので、質問の受付はここまでとする。自由報道協会では、暫定代表の上杉さんが繰り返し各メディアで言っているように、その人がどういう人物であれ、とにかくこの記者会見という場において質問に答えたということに敬意を表してどんな人がきても必ず拍手で送り出すということになっているので、ぜひみなさん一色正春さんを拍手で送ってほしい。

(了)