4年生に読み聞かせした本です。
畑の真ん中に、ひとりぽっちで住んでいるおばあさん。
いつも愚痴をこぼしてばかり。
うっかり「あーあ、いやだ、もう死んでしまいたい」とこぼしたのを、運悪く、畑の上を飛んでいた死神に聞かれてしまいます。
命の寿命を測る砂時計によると、おばあさんの寿命はまだ少し残っていますが「まあ、いいか」と、死神は、おばあさんを連れに、空から降りてきてしまいました。
びっくりしたおばあさんが、「草刈りが終わっていないから、行けないよ」と言うと、死神は大きなかまで、あっという間に草を刈ってしまいます。
散らかった部屋を見せて「これじゃあ葬式もできない」と言えば、部屋をきれいにかたづけ、「よごれものがたまっている」と言えば、山のような洗濯物を洗ってしまい、「最後に手間暇かけた晩ごはんが食べたい」と言えば、ご馳走を作ります。
人がいいのか、仕事熱心なのか、ずいぶん使える死神なんですね。
ここまでしてあげたのに、おばあさんは、死神が月を見上げているふいをついて、外へ追い出し、朝が来ると、死神は消えてしまいます。
結局は、死神をやっつけた元気なおばあさんの話、ということになるのかしら。