オバケが好きなマイケルくん。
部屋にはオバケのマスク、オバケの人形、オバケの絵など、オバケグッズがあふれています。
お布団やラグは、がいこつ模様だし、タンスの引出しの取手は、骨の形だし、壁のポスターは「アダムス・ファミリー」。
おやおや、フランケンシュタインやドラキュラ男爵に混ざり、唐傘お化けやろくろ首、ちょうちんお化けなど、日本のお化けもいますよ。
相当なマニアックですね。
マイケルくんのパパは建築家。
パパの仕事部屋には、お家の模型がたくさんあります。
ある日、パパが留守にしているとき、古い家の模型を見つけました。
蜘蛛の巣だらけで、まるでオバケ館みたい。
マイケルくんはこっそり自分の部屋に持って行きました。
その日は満月。
ふと目を覚ましたマイケルくん。
オバケ館に灯りがついているのを発見。
恐る恐る覗いてみると…。
わあ。オバケがいっぱい。
あれ? でも怖くありません。
模型が古く、蜘蛛の巣だらけだったので、みんなでお掃除しているみたい。
マイケルくんも、小さくなって、オバケ館に入りました。
お掃除のお手伝いをして、一緒にお風呂に入って、キッチンでお料理をして、食べて、遊んで、なーんて賑やかで楽しんでしょう。
マイケルくんが、思っていたオバケとはぜんぜん違うけど…。
でももっともっとオバケのことが好きになりました。
が、夜明けが近づくと、オバケとお別れです。
また満月の夜にね。
オバケとマイケルくんの、秘密の出会い、秘密の別れ。
でもなぜかパパも知っていました。
次の満月の夜は、パパと並んでオレンジジュースを飲みながら、オバケたちがやってくるのを待ちます。
「くるかな」
「くるさ」
「ほらきた」