100面体のサイコロがある。



高校入学時、そのサイコロの100面は全て黒色だ。



将来、このサイコロを必ずふらなければならない。



そして、白色が出たら大学に合格できるという。







我々はその決戦に向かって、サイコロの面を白色に塗りつぶしていくわけだが、このサイコロは特殊で、100面全てを白色に塗りつぶすことはできない。



我々のすべきことは何だろうか?



いや、あなたは何をするだろうか?







無論、「一つでも多くの面を白く塗りつぶす」という作業を行うはずだ。







このサイコロはムカつくことに、一度白に塗った面も、長く時間が経つと黒に戻るという。







***



高校時代のAYAならこうだった。







「どうせまた黒にもどっちゃうんだろ?だったら白にしたって無駄じゃね?」



「100面全部は塗りつぶせないんだろ?だったら99面塗りつぶしたって、残りの1面が出たらどうすんだ?ばかばかしい。やめたやめた」







だが、今の俺たちの考え方はこうである。







「たとえ明日サイコロをふるとしても、気が狂ったように一つでも多く白に塗りつぶしてやる。」







本当は99個塗りつぶしたいが、実際のところ最終的に70個まで塗りつぶせるかどうか、、、







そんなことは知ったこっちゃねぇ。





とにかく一つでもサイコロを白く塗りつぶし、決戦に備える。







そして、堂々とサイコロをふってやるのさ







「俺の塗りつぶしたこの白は、俺を裏切らねーんだよ」











ころころころ、、、、



























白!





















、、、だよな、あたりまえだろ