ColofulDream

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赤ずきんちゃんが実は狼でそれを隠すために頭巾を被っているっていう設定ならすごくおもしろそうだなって思った途端に湧いてきた話の冒頭だけ


 柔らかな陽が射し込む窓辺に置いてある椅子に座り、編み物をしているおばあちゃんの膝の上にもたれながら私はいつも被っているサクランボの様に赤い頭巾を留めている紐を弄り、いつも抱いていた疑問をおばあちゃんに問いかけた。
ーねえ、おばあちゃん。
ーなんだい赤ずきんや。
ーどうして私は頭巾を被らないとダメなの?とっても暑いよ。
ーそれはね、お前が……。
 うまく聞き取れず、もう一度聞き返したけれどおばあちゃんは何も言わず私の頭に手を置き優しく撫でてくれた。
ー赤ずきん眠いんだろう?おばあちゃんがこうしててあげるからおやすみ。
ぽかぽかと柔らかな日差しが私とおばあちゃんを包み込む。
温かいおばあちゃんの手が私の視界を遮り視界が真っ暗になり不思議と心地いい闇の中に意識が落ちていく。

ーおまえが……みだからだよ…。
おばあちゃんが何かを囁いたけれど、肝心なところが聞こえず私の意識は完全に離れてしまった。
おばあちゃん…もう一度……言って…。