こんにちは🌞
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前話
の続きです。
トルコ旅行記
このお話の中の会話は
ピンクの文字がトルコ語
青い文字が日本語
グリーンの文字が英語
でお届けしています。
クリスの知っているダンスの衣装のお店に連れていってもらい、衣装を吟味中。
所狭しと衣装が並んでいて、楽しく悩みます。
女性店主のギュルセレンさんが作っているのだそう。
クリスが突然言いました
クリス : 好きなのを選んで。 買ってあげる。
・・・はい???
幻聴ですか?
聞き返したら、
クリスが、私に衣装を買ってくれると
さっき会ったばかりでナゼですか!?
私 : 衣装は自分で買えます。 お金もあります。
クリス : でも買ってあげたいんだ。 買わせてほしい。
だから何で~~~
ついさっき偶然会って、そして会ったばかりで、衣装屋さんに案内してもらっただけで十分なのに、買ってもらう理由は無い。
しかも1着数万円するのですから。
買う、いらない、買う、いらない!
と暫く続きましたが、クリスは引きません。
困ったので、日本にいるトルコ語の先生に連絡して経緯を説明しました。
私が一人でトルコに行っているので、いつも心配してくれていて、何かあったら連絡してと言ってくれていたのでした。
先生は慌てることもなく笑っていました。
先生 : イスタンブールには日本人が想像できないような大金持ちが時々います。
彼らにとって衣装のお金なんて痛くも痒くもない、あっても無くても気づかないくらいの些細なものだから、気にしないで買ってもらったら良い。
ええ~~~!?
そういうもの???
アメリカで、ビジネスで苦労したクリス。
今やトルコに戻ってきて大成功を収めているのであろうけれど、数万円が、気にも留めない程度の金額になるとは・・・
数万円でも大金と思える私には、まだまだその感覚は分からないのでした。
私 : 買っていただくにしても、私はあなたに何もお返しできませんよ。
クリス : そんなの何も要らない。 ただプレゼントしたいだけ。
・・本当だろうね??
トルコ語の先生のアドバイスで少し気が楽になったけれど、そんなうまい話がある訳が無いと思っている私はしつこいくらい確認しました。
万が一、
「買ってあげたんだから何でも言うとおりにして」
とか言い出されたら嫌だ。
結局、クリスに買ってもらうことになってしまいました。
ギュルセレンさんと衣装を選び終えると
クリス : 2着にしなよ。
マジですか!?
戸惑い、また一着でいいとか二着にしろとか抵抗のやり取りがありましたが、きっとこの人にとっては一着も二着も同じようなものなんだと思い、 諦めて ありがたく買ってもらうことにしました。
選んだのは、フューシャピンクの衣装と、深いブルーグリーンの衣装。
この後、私の体のサイズに合わせてお直しがされます。
明日日本に帰るので、それまでに仕上げてくれるとのこと。
その間、クリスは自分のオフィスに戻ることに。
その前に待ち合わせを場所を決めることになり、一緒に店の外に出て歩きました。
クリス : このお店に行く目印はここだよ
最初にここの看板の道に入って ↓
次にここ ↓ の道に入ってすぐだから。
クリス : 僕は後でこのカフェに来て待ってるから、終わったら来てね。 一緒にランチをしましょう。
私 : ごめんなさい、お昼は友達と約束してるの。
しかもさっきからずっと言ってるんだけどなぁ
クリス : 友達って男なの? 恋人?
私 : 男の人だけど、恋人ではありません。 友達です。
クリス : そう? なら良いけど。
「なら良いけど」って何さ・・・
このカフェは、偶然にも約束していた友達のお店から近い場所でした。
その為、友達にクリスを会わせておくことにしました。
自分の知っている人に、クリスを見ておいてもらいたかったのです(無いとは思うけど、もしも何かトラブルがあった時のため)
約束の時間に遅れているので友達が心配している。
この近くにいるから事情を説明したい。
と伝えると、
クリス : さっきから友達友達って何でそんなにそいつの事を大事にするんだ
と、急に怒ったので、私も怒り返しました。
私 : 友達と約束があると何度も言ってるでしょう!
ここに来る前から約束してたし、それに友達を大切にするのは当たり前のことだよ(怒)💢
そんなこと言うなら、やっぱり衣装は自分で買います。
クリス : ごめんなさい、もう言わないから
私が怒ったので急に弱腰になって大人しくなりました。
そのままクリスと共に友達のお店に行きました。
お店に行くと、友達が出てきてくれて再会の挨拶。
彼の目が、私の背後にいるクリスを見て不思議そうにしています。
クリスはその友達に、私と会って、現在どういう状況か経緯を説明しました。
友達の顔は明らかに困惑していて心配そうな表情になっていきました。
そりゃそうだよねー。
久しぶりに会ったら、急に知らないトルコ人が一緒についてきたから。
驚かせてごめんね。
私 : 後でまた来る。 待ってて。
友達 : 分かった。 終わったら連絡してね。
そして私一人だけ、ギュルセレンさんのお店に戻りました。
お店に戻ると、ギュルセレンさんの他に若い女の子がいました。
ギュルセレンさんの娘さんだそうで、20歳くらいの可愛らしい女の子でした。
娘さん : こちらへどうぞ
一緒に店の奥に入ると、カーテンで仕切られた作業場兼フィッティングルームがありました。
ギュルセレンさん : じゃあフィッティングをするから服を脱いで。
私 : 今? ここで? どこまで?
娘さん : 全部。 ブラも取ってね。
当たり前じゃなーい、という表情で笑う娘さん。
恥ずかしいよ・・・
女同士だから良いんだけど。
ギュルセレンさんと娘さんはものすごく仲が良いようで、時々感極まった感じで娘さんがお母さんのギュルセレンさんのほっぺにキスをします。
私はショーツ一枚の状態にされ、衣装のフィッティングをされました。
親子は時々、ちゅっちゅ ちゅっちゅ お互いのほっぺにキスをしては楽しそうにキャッキャと笑いながら仕事をしています。
陽気な人達で微笑ましい。。
彼女たちを横目に見ながら、目の前の鏡に映った自分を見て
私はこんなところで一人で乳丸出しで何をしているんだろう。。。
旅の疲れがさらに加速し、ふと冷静になってしまいました。
フィッティングが終わり、クリスとの待ち合わせのカフェへ。
グランドバザール内にある、シャルク・カフヴェシィという老舗のカフェです。
1959年操業だそう。
このカフェの存在は知っていたけれど、入ったのは初めてでした。
クリスは席に座っていて、新聞を読んでいました。
その姿は、やはりどことなく品がありました。
私が行くと、クリスはコーヒーを注文してくれました。
一緒にコーヒーを飲んでカフェを出ると、クリスが言いました。
クリス : 今日、夕食を一緒に食べましょう。 とても美味しいレストランがあります。
むむ。。 そうきたか。
ものすごく疲れてるんだけど、衣装買ってもらったし、良いかな。
夜は特に誰とも約束していなかったので、早めに帰らせてもらえるならとOKしました。
クリスは嬉しそうに笑っています。
クリス : ねえ、夕食の前にヘアサロンに行かない?
は?????
私 : どうして? 私の髪は変ですか?
クリス : 変じゃないです。 素敵だけど、もっと素敵にしてあげたいから。
もうこれ以上お世話になったらいけないと思い、丁重にお断り。
時間と場所を決めてクリスと一旦別れ、やっと友達のところに向かったのでした。
続く