台風直撃。
朝出社する時は、雨も風もほとんどなかったけど、帰りにはすごい事になっていた。
営業中、サエちゃんがちょくちょく外に偵察に行って、私たちに報告してくれた。
「まだおとなしいですね」
「雨が強くなって来ましたよ」
「超横殴りですよ!」
「超やばい!もう雨あら…かざ…れ」
あきらかに、勢いで雨あられと言いそうになった。
気持ちはわかる。
ただ、台風なので【あられ】は降っていない。
本人もそれに気付いて、【あられ】の部分を急遽、【風】に変えて軌道修正しようとしていた。
だけど、【雨あられ】を言おうとした時の勢いがあまりにも強かったために、【風】を【かざれ】という【あられ】の面影がバッチリ残る言い方をしてしまった。
小峰様がパソコンに向かったまま
「サエちゃん、【雨かざれ】ってなあに?」
と聞いた。
サエちゃんは笑ってごまかした。
そこから帰るまで、マキちゃんがサエちゃんの事を【妖怪雨かざれ】と読んでいた。
それはものすごく嫌がっていた。
朝出社する時は、雨も風もほとんどなかったけど、帰りにはすごい事になっていた。
営業中、サエちゃんがちょくちょく外に偵察に行って、私たちに報告してくれた。
「まだおとなしいですね」
「雨が強くなって来ましたよ」
「超横殴りですよ!」
「超やばい!もう雨あら…かざ…れ」
あきらかに、勢いで雨あられと言いそうになった。
気持ちはわかる。
ただ、台風なので【あられ】は降っていない。
本人もそれに気付いて、【あられ】の部分を急遽、【風】に変えて軌道修正しようとしていた。
だけど、【雨あられ】を言おうとした時の勢いがあまりにも強かったために、【風】を【かざれ】という【あられ】の面影がバッチリ残る言い方をしてしまった。
小峰様がパソコンに向かったまま
「サエちゃん、【雨かざれ】ってなあに?」
と聞いた。
サエちゃんは笑ってごまかした。
そこから帰るまで、マキちゃんがサエちゃんの事を【妖怪雨かざれ】と読んでいた。
それはものすごく嫌がっていた。