スキンケアの勉強をしていて一番ショックだったこと。
それは正しい洗顔の方法、化粧品科学でした。

このトピックを事細かに説明していくと一冊の本が書けてしまうほど奥が深く、複雑なのでなるべく解りやすく、重要な要点だけ私の言葉で説明していきます。

まず、基本的にクレンジング剤は肌にいいものではありません。
クレンジング剤の主な成分は水と油とそれらを混ぜるための乳化剤です。クレンジング剤の油の比率が多ければ多いほど乳化剤の量も多くなります。例えばクレンジングオイルの場合その10%~20%が乳化剤だと言われています。もしオイルクレンジングに乳化剤が入ってなければ水で洗い流すことはできません。

この『乳化剤』が肌を痛めると言われている『界面活性剤』です。

界面活性剤は洗浄力にすぐれ、油を水に乳化させて汚れを流します。
界面活性剤は乱用すると肌の必要な皮脂までもを流してしまい、肌バリア機能の低下につながります。
(肌バリア、皮脂の重要な役割については後に述べます)

もうお分かりですね?
そのため、オイルクレンジングはお勧めできません

かと言って、私たちは毎日の化粧を確実に落とす必要がありますので
クレンジングは必要不可欠です。
クレンジング剤は洗い流せるクリームタイプをお勧めします。
クレンジングミルクの場合、界面活性剤の比率は少ないのですが、その分洗浄力に欠け、伸びが悪いので肌をこする原因にもなります。

クリームタイプのクレンジングを肌に乗せ、必要以上の力を加えずに馴染ませて、なるべく早く洗い流すのがコツです。よく、クレンジングクリームでマッサージをする方がいますがこれは絶対にやめましょう。(しかし、私も昔知らずにやっていました。。ガーン

それから、皆さんの常識を覆すようですが、ダブル洗顔の必要はありません。クレンジング剤で洗顔するだけで十分に汚れが落ちます。
現にダブル洗顔を行っているのは日本人だけってご存知ですか?

有名な化粧品メーカーのクレンジングクリームの説明書きを読んでもクレンジング後は化粧水で肌を整える、と続きます。
完全な日本の常識、世界の非常識目です。
このことは佐伯チズさんも同じことをおっしゃっています。

洗顔料の泡の立つ成分もまた界面活性剤です。タイプは違っても洗浄力の強い界面活性剤で2度も顔を洗っては肌によくありません。
特別濃いメイクをした時や、ウォータープルーフの日焼け止めを使用した際にはオイルクレンジングやダブル洗顔で汚れを落とす必要がありますが、毎日の使用はおすすめできません。
その辺はシャンプーをする際と同じで、汚れによって自分の感覚でクレンジングをするといいでしょう。

ダブル洗顔をやめると、なんとなく汚れが残っている感じがしたりしますがそこで化粧水の登場です。化粧水を十分コットンに含ませ、(こすらないように)残りの汚れを拭き取りましょう。

美肌の基本と言われている潤い(水分)は色々な要素でその保湿率を保っています。
まず第一に角質層がバリアとなり、そのうえに皮脂膜と言われる肌のヴェールがあります。この皮脂膜は皮脂線から分泌される皮脂と汗と肌のうえに常在する細菌によってできている天然のバリアで水分の蒸発を防いだり、紫外線やほこりなどの外的刺激から肌を保護する役割を担っています。

必要以上に洗顔するとこの皮脂膜が失われ、乾燥を招くだけではなく、皮脂分泌をさらに促す要因になります。

必要以上の洗顔→皮脂膜が失われる→水分の蒸発→皮脂分泌が盛んに→乾燥した大人ニキビなどのトラブル→さらに洗顔→皮脂膜が失われる→、、、と肌にとって悪循環です。

その上、肌をこすると角質層までもが傷つき、細胞と細胞をつなぐ細胞間脂質が縮んで隙間ができ、そこから水分が蒸発するので更なる乾燥を招いてしまいます。

少し難しい内容になりましたが、これらは洗顔後のケアにとっても重要なポイントになります。

スキンケアの習慣を変えるのには勇気がいりますが、正しい方法を持続すれば必ず結果が見えてきます。
一緒に頑張りましょうニコニコ