シーズン1、第2話から☆
The One With the Sonogram at the End
ロスの大事件
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<今回の注目箇所> サーカズム(sarcasm) 文化
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今回もちょっとアメリカの文化に触れます。
場面:
ロスとキャロル(ロスの元妻)とスーザン(キャロルのレズの恋人)が
産婦人科医で、生まれてくる赤ちゃんの名前について、もめている場面。
ロスとスーザンが言い合っています。
すでに別れたとは言え、生まれてくる子供はロスとキャロルの子供。
なんで赤ちゃんの名前にスーザンの名字を入れるんだ!
とロスがムッとしています。
英語:
Ross: Well, wait a minute, wha- why is she in the title?
Susan: It's my baby too.
Ross: Oh, so funny, really?
Um, I don't remember you making any sperm.
Susan: Yeah, and we all know what a challenge that is!
字幕:
ロス: 待って。彼女の名字まで?
スーザン: 私の子だもの
ロス: おかしいな、君も精子作れた?
スーザン: それは暴言だわ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ロスに
"Oh, so funny, really? Um, I don't remember you making any sperm. "
「え?ほんと?おかしいな、君に精子が作れたっけ?」
と言われてしまったスーザンの切り返しの一言は;
"Yeah, and we all know what a challenge that is! "
字幕では「それは暴言だわ」となっていますが
実際の英語の意味は全然違います。
英語の意味は
↓ ↓ ↓
「そうよね、精子を作るのがどんなに大変な事か
誰でもみんなが、知ってる事だわよね!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
フレンズでは皮肉の効いたセリフがたくさん出てきます。
スーザンがほんとに言いたい事は
「なによ、精子なんて男なら誰にでも簡単に作れるじゃない」
って事なのですが、わざと"what a challenge"(すごく難しいこと)
と皮肉たっぷりな言い方をしています。
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字幕では遠まわしな言い方は、そのまま訳される事はほとんどありません。
だいたい読んですんなり分かるようにアレンジされている場合が多いです。
理由としては:
1.日本人が英語的な言い回しや皮肉の効いた言い方に
あまり慣れていないこと
2 でも一番大きい理由は皮肉なのか本音なのかは声のトーンや
表情で判断する場合が多いので、字幕という文字の場合
読む人に誤解を与えたり、真意が伝わりにくいという問題があります。
なので、ジョークでわざと反対の意味の事を言っている場合は
字幕には反映されない事が多いです。
英語圏の人達はメールやチャットの時は声のトーンや表情で伝えられないので
ジョークで言ってるところは、そこだけイタリックで書いたり
大文字で書いたりします。
ほんとは面白いセリフも、字幕になると、とたんに
平凡な表現になってしまうのは仕方のないことなのかも知れません。
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サーカズム(sarcasm )のセンスは大人の証拠!?
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何歳で人間は皮肉を理解できるようになるのか?
という、あるアメリカの大学で行った実験によると
8歳までの子供はほとんど言葉を文字どおりに素直に理解するそうです。
しかし、8歳以上、12歳までの子供を対象に同じ実験をすると
ほとんどの子供がそれが皮肉だという事を理解できるという結果が。
フレンズでもよくジョークで子供っぽい人に「お前8歳?」"Are you eight?"
という表現が使われるのですが、この実験結果からすると
大人と子供の境が8歳というのは当たらずとも遠からずって所ですね。^^
サーカズム(sarcasm) は上手に使えば会話の潤滑油☆
皮肉やユーモアのセンスはアメリカ社会では
人とのコミュニケーションには欠かせないものです。
言い難い事をサラッとジョークで言ったり
暗い気分をパッと明るくしたりするのにとても効果的。
*英語の "sercasm" は日本語の「皮肉」ほどマイナスイメージのもの
ばかりではありません。むしろユーモアのある歓迎されるものとして
とらえられています。
もちろん度を越えたブラック・ジョークは敬遠されます。(^^;
///////日常的によく使われるサーカズム///////////////////
例えば・・・・
(雨が降ってるのに)
"Morning. Nice weather, yeah?". 「おはよ!いい天気だねえ!」
(おおきなお世話なのに)
"That's just great. Thanks a lot." 「素晴らしい!ほんとにありがとう!」
(欲しいものじゃなにのに)
"That's just what I wanted." 「ちょうど、欲しかったんだよコレ」
(ぜんぜん納得できない事を言われて)
"That makes sense." 「ごもっともですね」 「
(誰でも思いつくような簡単なアドバイスをされて)
"I would never have thought of that." 「全然思いつかなかったよ!」
(似合わない服を着ている友達に)
"That really suits you." 「すごく似合ってるねえ!」
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*もちろん個人差はあるけど、アメリカ人は日常的にサーカズムを使ます。
声のトーン、表情でピーンと来るようになればOK。
慣れてないと、最初は「コイツ性格悪い!」と思ったりします。
でもアメリカ人はすごく軽く言っていて、それはある意味
親しみの裏返しでもあります。
私もアメリカに住んで最初の頃は何でも言葉どおりに受けとっていたので
キョトンとしてしまう事も多かったんですけど(笑)
人種に関わらずマジで取る人、ジョークと取る人、個人差があるので
使うのはかなり仲良くなってからのほうが誤解がなくていいかも知れません。
今日はここまで
フレンズ大好き!!v(^o⌒)-☆