詐欺・・・というのは面白いもので、まるっきしのデタラメではないからこそ人はハマってしまう。
たとえば「このままですとアナタは死にます」というセリフ。
当たり前だ、人はいつかは死ぬ。
しかし、どこかに身に覚えがあったり、思い当たるフシがあると
まるで運命を言い当てられたかのように錯覚する。
「今すぐそうなる」かのように思い焦ってしまう。
元々ありつつも「考えないように抑圧した不安」が浮上するから
「ついに年貢の納め時」とばかりに、妙な開放感と諦めを覚える。
さらには相手の言いなりになることで、自分を罰している気になり
すべてを償いチャラに出来る・・・というような狡猾な計算までが働く。
もちろん、それを見越した上で相手も仕掛けている。
カンタンにいえば「痛くない腹をいくら探られても問題ない」ということで
日頃から自分に嘘をつかなければ他人にも騙されないワケです。
騙される人というのは、そもそも自分で自分を騙している人。
見えているのに見ないフリをしている人の目線なんて、いくらでも捻じ曲げられるんです。